【呪術廻戦】我慢を繰り返しても

。繰り返して4回目 。 ページ6

【貴方side】




「望未に失礼な態度をしたらしいな！！！！！！！」


そう怒鳴られると共に腕に痛みが走る。


「っ……」


「あんな血の繋がってもいない姉の為に！！！！！
お前を生かしてやってるんだよ！！！！！」



骨が折れない程度の、暴力。

こうして望未さんの父親に暴力を振るわれるのは何度目だろう

ループしてもしても、必ずこの人の機嫌が悪かった時や

望未さんに対して私が逆らうと暴力をふるうのだ



……そうね、私は運動神経も悪くて術式も使えない。


真希ちゃんのように運動神経で
補えてたら何か変わっていたのかな……







「わたし、ッ……あんな侮辱されるなんて…っ」


「本当に可愛そうね望未……もう大丈夫よ？」



目の前で泣き出す望未さん。

そしてそれを慰める望未さんの母親。


きっとまたありもしない事を言ったのだろう


本当は…私がニコニコして望未さんと五条さんに挨拶したのが気に食わなかったんだろうな



「なんだその目は！！！！！！」


「……いえ、なにも…」


「この家から出ていこうなんて思うなよ！！！！
出ていったらお前はもう二度と、母親に会えなくなるからな！」



「……」



……お母さん…か。


もう、あんまり覚えてないけど……



＿＿＿＿＿＿＿

「お母さんね、頑張るから、っ
だから…だから……待っててくれる？お母さんのこと……」

＿＿＿＿＿＿＿



そういい小さな鍵のペンダントを私に握らせ、

泣きながら私を抱きしめた母親の姿だけは鮮明に覚えている。





あれから……10年以上経ってるんだよ


この家を出ていったら、きっと、

お母さんには会えないと思うから……



だから私はループを繰り返してもこの家を出ていかない。




お母さんが迎えに来てくれる家だから。








「早く夕食を作りなさいよ！！！！」


「お母様の料理に叶わないけど…
私も、泣いたらお腹すいちゃった！」


「あら！望未は可愛いわね〜っ
なら今日はお母さんが作るわ〜！！！！」





「……」



何作っても、不味いしか言われないし

それがいいんじゃない？私の分はいつも残飯だし…




「おい！！！！！早くこの書類をまとめろ！！」


そう言われ投げつけられるのは櫻田家の報告書だ


「はい…」


いつの間にか家事だけじゃなく

報告書まで私の仕事になってるんだもんね

まぁ……もう慣れたけどさ




「……」







私はただ、みんなを救えたらなんだっていい。



自分の幸せなんて望まない

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