食べさせて ページ13
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『え、自分で食べれるでしょ？』
そう言って再びずいっと差し出す。
ドラ「今日は僕の誕生日なんだぞ？なら僕のわがままを聞く日だ。」
『いや、そういう日じゃないと…』
ドラ「いいから、ほら」
少し口を開き、顎でくいっと
｢早く｣と言う風に促す。
しばし逡巡していたAも
観念したようにひとつため息をつくと、
そっとフォークでケーキの端をすくった。
そしてぎこちない仕草で
僕の口元へとフォークを伸ばしてくる。
その焦れったさに僕が半分迎えに行く形で
ケーキを口に含んだ。
『ほ、ほんとに、子供じゃないんだから…』
ドラ「うん、うまい。」
『っ！ほんと？』
ドラ「あぁ、本当にうまい。」
口の端に着いたクリームをペロリと舐め、
口の中に広がる甘さを堪能する。
僕が微笑むと
口を尖らせていたAも頬を緩めた。
ケーキなんて普段食べようとも思わないのに、
なぜAが作ったってだけで
こうも美味しいものに感じるのだろうか。
ドラ「お前は、天才だな。」
『え？』
ドラ「僕を喜ばす、天才だと言ってるんだ。」
そう言ってAの手からケーキとフォークを奪い取るとサイドテーブルに置き、
そのままAの腕をぐいと引っ張った。
『わっ？！』
僕の上に覆いかぶさるようにして
Aはベッドへと倒れ込む。
その重みを確かめるようにして、
僕はAの腰をぎゅっと抱いた。
ドラ「Aに誕生日を祝ってもらえる日がくるなんて、思ってもみなかった。」
『別に私そんなに冷たい人間じゃないけど…』
ドラ「いや、そういう意味じゃない。」
Aに好きになって貰えるなんて、
こんな風に一緒に祝い事の日を過ごせる仲になってるなんて
去年までの僕が聞いたら驚きで倒れるだろう。
大好きな人に誕生日を祝って貰えることが
こんなにも幸せな事だなんて、
僕は初めて知った。
Aは少し不思議そうな顔をしていたが
頬を撫で、そっと親指で唇をなぞれば直ぐに女の顔に変わる。
ドラ「好きだよ、A。ありがとう。」
吸い寄せられるように自然に唇を重ねた。
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美愛(プロフ) - Aliceさん» 沢山褒めて頂きありがとうございます！私の方こそコメントとても励みになってます🥰毎日のガッツポーズを楽しみに書き綴りますね！笑 (2023年4月9日 13時) (
レス) @page48 id: 66f373a354 (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - 第4篇お疲れ様でした！しつこいくらいコメントしてますがそのくらい気持ちが溢れてます！美愛さんの文の書き方、言葉の選び方、何をとっても好きです！毎日更新の知らせがくると本当にガッツポーズしてます( *˙ω˙*)و (2023年4月8日 21時) (レス) @page48 id: fa4665eb65 (このIDを非表示/違反報告)
美愛(プロフ) - Aliceさん» お気遣いありがとうございます😌毎日更新を見守って頂き嬉しく思います。しっかりと休ませて頂いたのでまた楽しく書き綴らせていただきますね！ (2023年4月3日 19時) (レス) @page37 id: 66f373a354 (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - 昨日の更新の時にコメントしようと思っていたのですが、もし次の日に再度体調崩されるかもしれないと思いまして今日更新したらコメントしようと考えておりました！お身体の方はお休みになられましたでしょうか？これからもご自身のペースでゆっくりやられてくださいね。 (2023年4月2日 20時) (レス) @page34 id: fa4665eb65 (このIDを非表示/違反報告)
美愛(プロフ) - Aliceさん» ありがとうございます。今日から再開致しましたのでぜひまた読んでいただけると嬉しいです(*´˘`*) (2023年4月1日 21時) (レス) @page33 id: 66f373a354 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美愛 | 作成日時：2023年3月12日 18時
