夜を愛す少女【鬼滅の刃】

人サライ ページ41

あれから一か月ほど時が流れた。って、ざっくり一か月以上意識不明だったって言ってたけどあれ正しくは三か月。そりゃ体も動かなくなるよね。それで、一ヶ月ずっと鍛錬に費やしてたけどそれでも以前の半分の力も出せない。こりゃ厳しい。

あの胸トキメク杏寿郎さん恋愛(なんてものはない)イベントが起こった煉獄邸へ向かった帰り道、蝶屋敷に着くと妙に騒がしかった。何事かと少し駆け足で近寄ってみると、お久しぶりの顔。位置的に顔見えないけど。


「…なに、人攫いでもするの天元さん」

「…Aか」


蝶屋敷の門の上にいる天元さん、それを挟むように同じく門の上にいる伊之助と善逸。そしてなほちゃんを抱えている炭治郎。…なるほど、遊廓編が始まるのね。思いの外早かったな、まだ万全の状態じゃない。

天元さんは私の方を見下ろして、笑うように鼻を鳴らした。む、嫁さんたちがピンチだからって嫌な態度。


「最後に見た時より派手に小さくなったんじゃねぇか？」

「それはどうツッコみをいれればいいの。天元さんの位置的に？それとも、長い間意識を失ってて筋肉とか全部落ちた私を馬鹿にしてるの？」


ってか、まだアオイちゃん解放されてないじゃねぇか。私と天元さんの話よりそっちだそっち。


「いいから、早くアオイちゃんを解放して。焦ってるからって何やってもいいわけじゃない。しのぶはもちろん、カナエさんの怒りも買うことになるよ。今、この場に、カナエさんがいなくてよかったね？」


実は怒ると怖いカナエさん、今はお買い物に出ているから蝶屋敷にいない。…あ、まだ戦うことはできるよ。勿論強いし。ただ、蝶屋敷で治療するのに専念してるだけ。

じぃ…と天元さんを見つめていると、天元さんは大きくため息を吐いてアオイちゃんを下にぶん投げた。…ぶん投げた？


「なにしてくれてんじゃ天元さん！？」


私の位置からじゃ間に合わない…！と、思ったら再び炭治郎が受け止めてくれた。ありがとう炭治郎！そして天元さんは自分の嫁さん意外に対しての女の人の扱いが酷いな！！

一言言ってやろうと睨み上げると、天元さんはそんな私を見下ろしながら指差した。


「んじゃ、お前が来い」

「…は？」


…いや、うん。私は参加しなくても今回は平気なはず。…まって、天元さんから指名された？私。


ーーーーーーーーーーーーーーー
コメントは読んでます。イラストなどは、ボードに貼っていただけると嬉しいです。作品内で紹介させていただきますね！

大事なお知らせ(削除じゃないです)→←お知らせ…？と、半分以上愚痴

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す