オ説教 ページ22
飴玉が気に入ったようでずっと眺めていたカナヲちゃんがはっとした様子で私を見た。どうしたのかと首をかしげる。
「…あ」
「…ん?」
「あり…がとう…」
またもやぴゃっと凄いスピードで走り去ってしまったカナヲちゃん。後ろでこちらの様子を眺めていたアオイちゃんも少し驚いた様子でカナヲちゃんが走って出て行った方向を見ている。いや、もうさ?本当にさ?
「カナヲちゃん可愛すぎて存在がギルティ…」
「ぎる…?」
「可愛すぎて存在が罪ってことだよいつの間にかすぐ真後ろにいた炭治郎…」
平然と返事したけどめっちゃビックリしたぞ。あ、そうだそうだ。カナヲちゃんが可愛すぎて忘れるところだった。私は後ろを振り返って、炭治郎に向けてにぃっこりと笑顔を浮かべた。目の前の炭治郎が青ざめた顔をしているがどうした。私の笑顔を見て青褪めるとは失礼な!
私は更に笑みを深めて、口を開いた。
「善逸と伊之助はどこかな?」
ここは三人が寝ている病室。私の目の前には正座している猪頭と金髪。…さて、これからすることが分かったかな?私は炭治郎に向けた笑顔と同じものを向け、ゆっくりと口を開いた。
「アオイちゃんたちに迷惑かけるんじゃないよ患者たち」
「俺は患者じゃねェ!!」
「そんな元気なら明日から機能回復訓練また参加できるね?」
「…」
「ほらそこ黙んない」
気まずそうにそっぽを向く善逸と、少し噛みついたものの口論だと負けると察し黙ってそっぽを向く伊之助。う〜ん、炭治郎との差を痛感して自分からまた訓練始めるようになるけどね…いや、しのぶがそうさせたのか。そう言うの上手いからなしのぶ。
そう、始めることを知ってるから急かしたいわけではない。そういうわけではないけど…
「皆忙しい中時間割いてやってくれてるんだからサボらないの!全く!!」
「うわあぁあん久しぶりに会ったのに説教なんて嫌だよぅ!!」
「子供みたいなこと言わない!!」
「A酷い!!」
「酷くない!!」
善逸は大袈裟に泣いてる。そんなところも可愛いけどね!!
はあぁぁと大きなため息をつきながら善逸の頭を撫でる。私は炭治郎の方を見て前々から考えていたことを話した。
「炭治郎、次の仕事が来るまでになっちゃうけど特訓協力するね」
「いいのか!?ありがとう!!」
「わぁい笑顔が眩しい…」
善逸が「炭治郎だけずるい!」と大声を出したので軽く叩いて黙らせた。それなら君も参加しなさい…
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なぎ(プロフ) - 更新楽しみに待ってます…‼ (2022年8月14日 15時) (レス) @page42 id: c7ded9271f (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 更新待ってます…応援しています!頑張ってください!! (2022年5月25日 23時) (レス) @page42 id: ef64ea2517 (このIDを非表示/違反報告)
しらこのり - 更新ずっと待ってます 再開して欲しい… (2022年1月15日 11時) (レス) id: 573692b408 (このIDを非表示/違反報告)
人類のようなナニカ - コメント失礼します。この作品本当に大好きで、読み進めるのが楽しくて楽しくて仕方がないです!応援しています!!!!更新頑張って下さい! (2022年1月7日 19時) (レス) @page42 id: 60efa73c00 (このIDを非表示/違反報告)
栞乃(プロフ) - 投稿楽しみにしてます! (2021年12月31日 18時) (レス) id: 8c5f3cdf03 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:杏 | 作成日時:2019年8月20日 14時