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携帯を耳に当て、少し待つ。
ベッドの布団に身を包み、きっくんが出るのをじっと待つ。
かちゃん、と音がすると同時に、あっ、と声が漏れる。
『え、と、きっくん…?』
「A…ッ、A、大丈夫…ッ!?」
慌てているような声が聞こえる。
安心する声。
私の大好きな、きっくんの声。
『き、く…ッ』
ボロボロと波が出てきた。
枕に涙の跡ができる。
ポツポツと枕に涙が落ちる音がする。
「…A、大丈夫。何か言いたい事あんなら言いな、ね?」
優しい声。
柔らかくて、あの時から変わらない、私の大好きな声。
『…あの、ね?夢で、お父さんを見たの、…あのね、怖くて、ね?』
「……うん」
『また、殴られたり、蹴られたり、怖い思いする気がして、また捨てられるんじゃないかなって』
「A」
話を遮られ、口を噤む。
「大丈夫。Aを捨てる事なんてしないよ。怖い思いも、楽しい思い出に俺がする。
…今の状態じゃ…Aを守る事は難しいかもしれないけど…ッ!!!」
少し間を空けてから。
「あの時みたいに。Aの事は俺が守るから」
そう告げてから、小さい声で
うわ恥ずい…、と呟く様な声が聞こえた。
可愛い、なんて思ったり。
『…ありがとう、きっくん。…大好き』
「…おう!!!!俺も!!!!」
そこで通話は終了。
携帯を枕元に置き、あの時の事をぼんやりと考えた。
_______
次回から、過去編です…!!
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ふらっち(プロフ) - うずらさん» 両思いやんクソうれぴよ。ピブー( ˇωˇ ) (2017年7月10日 19時) (レス) id: 73f6e2f7d4 (このIDを非表示/違反報告)
うずら(プロフ) - ふらっちさん» 両思いだ(´・ω・`)やった(´・ω・`)(謎のテンション) (2017年7月10日 18時) (レス) id: 6e3abf552a (このIDを非表示/違反報告)
ふらっち(プロフ) - うずらさん» ありがとうございます…( ˇωˇ )お友達なりましょ…??( ˇωˇ )好きです…( ˇωˇ ) (2017年7月10日 15時) (レス) id: 73f6e2f7d4 (このIDを非表示/違反報告)
うずら(プロフ) - めっさ面白い……(´・ω・`)作者さんとお友達になりたい(´・ω・`)すき(´・ω・`) (2017年7月10日 9時) (レス) id: 6e3abf552a (このIDを非表示/違反報告)
ふらっち(プロフ) - なーやさん» 読んで下さったんですか!?ありがとうございます…!!更新頑張りますね!! (2017年3月27日 16時) (レス) id: 73f6e2f7d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふらっち | 作成日時:2017年3月22日 18時