【2j3j】俺の姫は俺より大人【fw】

Episode12 ページ13

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私に足りないのはほんの少しの勇気だった。
勿論「認めないぞ！！」なんて怒鳴られたけど、それに負ける私じゃなかった。


今、こうやって新たな場で元気に働けているのは、本当不破さんのおかげだ。
あれから約2か月ほど。
不破さんにお礼を言いたいとは思っているものの、迷惑かもしれないし、何よりホスト街へ行くのに勇気が出ない。


前の会社では絶対あり得なかった定時帰宅に感謝しながら、週末だしお酒でも飲みたいなぁ、なんて思っていると。
見覚えのある後ろ姿を見つけた。








『不破…さん？』



「えっ、あっ、Aちゃん！奇遇っすね！」



『この前はありがとうございました！』








声をかけていいか少し迷ったけど、声をかけてみるとぱぁっと笑顔になる不破さん。
名前覚えてくれてるの凄いな。









「何か元気なった？笑」



『あの後辞表突き付けて辞めてやりました、笑』



「良かったわぁ。あの後あのまま帰しちゃって大丈夫やったか心配なったから、笑」








この人はどこまで優しいんだろうか。
そりゃあ女の子も貢ぎたくなってしまう訳だ。








『あっ、声かけちゃいましたけどお仕事とか予定とか大丈夫ですか？』



「今日は特に何もないから大丈夫！Aちゃんは？」



『私も仕事終わったんで、一人でお酒でも…みたいな…』



「俺もなんやけど！あー…、良かったら一杯どうすか？」



『えっ、あっ、いいんですか？』








私の性格なら、いつもならこんなお誘い絶対断っちゃうのに。
でも、不破さんと話せるのが嬉しくて。
ホストだから沢山女の子の知り合いいるだろうし、本当にちょっと話を聞いてあげた子ぐらいの感覚なんだろうけど。笑








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「っえ！待って、Aちゃんって俺より一個年上なんすか！？」



『うん、私もびっくりした！笑』



「ちょいちょい敬語抜けてた…。完全に同じか年下ぐらいかと…」



『いや全然！不破くんの関西弁好きだから』



「じゃあこのまんまで…！ってか、不破さんから不破くんにランクアップしたな…」



『あれ？ごめん、無意識…笑』



「いや？全然湊でもええよ？」



『それは大丈夫です！』









ちょっと話すだけ、のつもりだったんだけど。
職業柄コミュ力が高いであろう不破くんと話すのは楽しくて、話題は尽きることを知らなかった。










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