【2j3j】唐辛子だけど甘いんです【akn】

◇釣り合わない ページ27

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最近感じる、大学の教室に入った時の違和感。
視線だとか、話し声だとか、他にも色々。
考えすぎだって思ってたけど、やっぱりそうじゃないらしい。









「三枝くんと付き合ってるって」



「ほんと最悪なんだけどー」










聞こえてるよ、全部。
必死に聞こえないふりをするけど、嫌でも耳に入ってくる。
後ろを向かなくても分かる、棘のある視線。


悪いことをしてるわけじゃないんだから、堂々としてればいいのに。
分かってるけど、そうにもいかない。


あの優しい性格、面白くてムードメーカーなところとか。
やっぱり明那本人は否定するだろうけど、憧れてる子はいっぱいいる。
私じゃ釣り合わないなんてこと、分かってるよとっくに。









「ちょっと、声デカいって。聞こえるよw」



『っ………』










こうなるのも怖くて、彼氏がいるって周りに言ってなかった。
いつかバレるって分かってたけど。


震えるな、怖がるな。
悔しい。私の意気地なし。
彼女なのに、何も言い返せないの。





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ふと私の席の引き出しに何か入っていることに気が付いた。
取り出してみると、折りたたまれた小さな紙切れが1枚。









【三枝くんと別れてよ】









紙にはそう一言書かれていた。


怖くて喉の奥がひゅっと狭まった。
じわっと何かがこみ上げてきたけど、見て見ぬふりをする。









でも、明那には心配かけたくない。











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