【2j3j】唐辛子だけど甘いんです【akn】

◆気になってたこと ページ24

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『あの、明那サン』



「ん、？どうしたん」









さっき俺がAちゃんの元カレと遭遇したことを話してから、Aちゃんの様子がおかしい。
というか、ちょっとソワソワしてる気がする。
嫉妬したとか言われても困るだけよな。
自覚あるけど彼女好きすぎて重いな俺、と若干反省。


夜ごはんを向かい合って食べていると、普段はお酒を飲まないAちゃんがビールを一口飲んで言った。








『……その、えーと、これから私ちょっとスゴいこと言うからね。心して聞いてね』



「…うん？」



『……その、私のこと抱きたいとか、思ったりする…のかなー…ってふと思ったんですが』









俺の思考は一旦停止した。


ん？んん？
Aちゃんをどうするって？抱く？誰が？
抱くって何？え、それはどういう…


…え？









「はっ！？ん、うっ、げほっ！変なとこ、入った…」



『ごめん、あの、うん…』









これは…俺の聞き間違い…じゃないよな？
Aちゃんは少し目を泳がせるが、やっぱり今俺が聞いたことは正真正銘Aちゃんの言葉だった。










「きっ、急にどうしたん！？誰かに何か言われた？ふわっちか！？」



『いや、違う…不破くんは関係ないよ。ただ、何か明那を不安にさせるの嫌だなぁって色々考えてて…。明那優しいから、遠慮とかしてるのかなぁとか…、でもこれはちょっとベクトルが違う話だった…よね。ごめん、変な事聞いた』










Aちゃんはそう言うと、グラスに残っていたビールを飲み干した。
…正気じゃ聞けないからアルコール入れてたってこと？


急でびっくりしたけど、そんな風に考えてくれてたんや。
やっぱりAちゃんは、俺が思う以上に俺の事大切にしてくれてるんやなって。
Aちゃんからそんな事聞かれると思ってへんかったけど、俺も考えたことないわけじゃ…。









「…正直な話をするとですね、めっちゃ思っとるよ」



『へ…何を？』



「Aちゃんを…ｽｰｯ、その、抱き…たいって」









この前風邪ひいたときに言ったことだって半分冗談やけど、半分本気やし。
こんなに好きなのに、思わんわけないやん。


Aちゃんは俺の言葉にみるみる顔を赤くさせた。










「変に気遣わせてごめんな」



『いや！あの、私も嬉しい…から』



「……マジか」









流石に日を改めるけど。
Aちゃんをまた好きになった。









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