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『いいよ、全然ご飯食べれてないしバックレちゃおう』
私が笑って見せると、三枝くんは「ぱぁぁ!」という効果音が付きそうなくらいに笑った。
「マジでいいの…!?」
『私も三枝くんと仲良くなりたい』
「スーーーッ!!早急に幹事っぽい人にお金置いて来るわ」
『私も、笑』
三枝くんから誘って来たくせに、そんなに私が断ると思っていたのかな。
私の言葉一つ一つに反応する三枝くんが面白くて、つい笑みがこぼれた。
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『…今から三枝くんが恥ずかしくなるだろう話していい?』
「ん?うん」
『さっき可愛いって言ってくれたの嬉しかった』
「う゛っ…」
無事バックレが成功した後、入ったお店の中で私が悪戯にそう言う。
赤くなっている三枝くんを覗き込むと、少し不満そうな顔が。
「それ、俺の事からかってるやろ?!サラッと言ったつもりなのに、恥ずかしいって!」
『だって、三枝くんがそんな事言うの意外だなって思ったから。もしかして、酔っぱらってる?笑』
「まだ俺らお酒飲める歳やないやん…フツーに思ってたから言っただけですけど!?」
『開き直った、笑』
開き直ってそう言い張る三枝くんに少し笑ってしまう。
今の事を水に流すみたいに、近くにあったコップのお茶を流し込んでいた。
『それじゃあ、私も初対面だけど思ってた事言う。三枝くんと連絡先交換したい、です』
「ゴフッ!?」
『ちょ、三枝くんっ!?』
「ちょっと変な所、入っただけやから、、だいじょーぶ、よ」
聞けば、女の子と業務連絡以外の用途で連絡先を交換するのが初めてらしい。
何となく、ここだけの関係にしたくないって思ってしまったから。
「……あの、またどっか誘っても大丈夫でしょうか、、?」
『うん!楽しみにしてる!』
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そこから、三枝くんと仲良くなるまで
お互いの事を名前で呼び合うようになるまで
明那が彼氏になるまでは早かった。
私の住んでたアパートが取り壊しすることになって、お父さんと住む予定だった明那のアパートで同居するようになるまでいくとは思ってなかったけど。
「Aちゃん、何かいいことあったん?」
『明那と初めて会った時のこと思い出してた』
今思えば、きっと初めて話した時から惹かれてたのかな。
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ちょこれーと(プロフ) - ぱぱぱんさん» コメントありがとうございます!優しい読者様のおかげでここまで書けました…!そう言っていただけて嬉しいです♡ (2022年10月1日 16時) (レス) id: 3d98585397 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぱぱん - 完結おめでとうございます…!読んでるこちらも泣けてくるくらいすごく良いお話でした!(上から目線で申し訳ない)文も読みやすかったです! (2022年9月30日 17時) (レス) @page50 id: 81f1be7b27 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと(プロフ) - 乳酸菌そーださん» コメントありがとうございます!初めて書くジャンルで難しかったんですが、aknのピュアな所?をたくさん書けて満足です! (2022年9月29日 21時) (レス) id: 3d98585397 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと(プロフ) - のわさん» コメントありがとうございます!自分も書いてて楽しかったので、そう言われると嬉しいです!最推しはaknなので、また書きたいなって思ってます! (2022年9月29日 21時) (レス) id: 3d98585397 (このIDを非表示/違反報告)
乳酸菌そーだ - 完結おめでとうございます!!読んでいてすごく胸がキュンキュンしてました、すっっごく面白かったです✨ (2022年9月29日 20時) (レス) @page50 id: add652d645 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちょこれーと | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/64be1a2e2a1/
作成日時:2022年8月21日 17時