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「お、俺、死ぬのか……？」
弱々しい声で男が尋ねてくる。
「大丈夫。絶対に助けるから安心してくれ」
櫻井は力強く言った。
『絶対に助ける？それが出来ないことは、
お前が一番知っているじゃないか』
また頭の中で誰かが話しかけてくる。
櫻井は歯を食いしばり、その声を無視する。
そのとき、視界がぐらりと大きく揺れた。
なんだこれは？
水中に漂っているかのような感覚に
戸惑っていると、激しい睡魔が襲ってくる。
まるで……泥酔しているかのように。
まさか昨日飲んだ酒のせい？
『そうだよ、酒のせいだ。
お前が酒を飲んでいたから、
この男は死ぬんだよ』
再び頭の中に響く声を聞きながら、
櫻井は唇を噛み眠気を消し去ろうとする。
しかし、睡魔はたやすく全身から
力を奪っていった。
櫻井はその場にゆっくりと崩れ落ちる。
意識が闇に落ちる寸前、
男の恨めし気な視線が櫻井を射抜いた。
「うわあああーっ！」
悲鳴を上げながら
上半身を跳ね上げた櫻井は、
荒い息をつきながら周囲を見回す。
そこは自宅マンションのベッドの上だった。
「夢……？」
早鐘のように心臓が鼓動する胸を押さえる。
……またあの夢を見たのか。
櫻井は手で額を拭う。
掌にべったりと脂汗が付いた。
半年も経っているというのに、
未だにあの夜の夢を頻繁に見る。
そのせいでこの半年、
熟睡することが出来なくなっていた。
かすかな物音でもすぐに目が覚める。
睡眠不足のため、
常に倦怠感が体の奥にわだかまっていた。
櫻井はベッド脇のナイトテーブルに
置かれている時計を見る。
針は４時40分を指していた。
櫻井は倒れこむようにベッドに横たわる。
「今日は面接か……」
口から漏れたつぶやきが暗い天井に
吸い込まれていった。
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未翔(プロフ) - あきさん» 読んで頂いてありがとうございます！ここから更に急展開ですのでお見逃し無く！！ (2021年5月25日 22時) (
レス) id: b3cb87418b (このIDを非表示/違反報告)
未翔(プロフ) - shioribaron0307さん» ありがとうございます！ (2021年5月25日 22時) (レス) id: b3cb87418b (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - うわぁ〜急展開！！ワクワクしますね。続きを楽しみにしてます。 (2021年5月25日 15時) (レス) id: de45e6159d (このIDを非表示/違反報告)
shioribaron0307(プロフ) - お話面白かったです。続き楽しみにしています！ (2021年5月22日 14時) (レス) id: 7628593eb6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：未翔
| 作成日時：2021年5月15日 12時
