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ずるいずるい、彼はそんな人だった。理由を聞いても答えてくれないくせに、気にならせる。私はそれがむず痒く苦虫を噛み潰したような顔をしていたことだろう
『大事なことは教えてくれないの？』
｢大事なことだから教えないんだよ｣
さっきからオウム返しばかりだ。だったら最初から口にするなと言えば、ごめんとまた笑ったのだった。彼は、コロコロと表情が変わったり感情が変わるらしい。魅力といえば魅力なのだろうか
｢多分本当のこと言ったらA、泣くと思う｣
『言ってる意味が分からないわよ』
｢分からなくていいよ｣
『.....』
彼は様子が変だった。会話をしているのに心ここに在らず、そんな感じがした。その会話ですら、噛み合わなかったのだから。
『ねえ、大丈夫？』
これがこの時私が彼に言える言葉だったのだ
▽
1週間がたち、いよいよ他クラスで作っているアルバムが出来上がったと聞き胸が締め付けられたその日、ジョングク腕や首にはアザが増えていて、先生に呼ばれて職員室に連行されるのを見た。
すぐに出てきたものの、先生の顔は晴れなかった
｢なに？｣
『...痣、凄いね』
｢あ〜...うん｣
『痛く、ないの？』
｢少しだけ...っ｣
見たらすぐに分かることを聞く私は馬鹿だったのだ。それに気づくのは少し時間が経過してから。彼の瞳が鏡のように私を写す。ハラハラと落ちる滴を手のひらで受け止めてから彼のために持ち歩くようになったハンカチを渡して無言のまま突っ立っていた。
突拍子もなく泣き、変なことを言ってしまったのだろうかと頭を捻らせてもそれらしきことを言った記憶はない。つまり、もう彼は限界だったのだろうか。少し優しさに触れてしまったら、敏感になった感情は暴れだしていた
｢こんな俺じゃ、ダメだよな...｣
彼は何を言っているのだろうか。
廊下の冷気が私たちの温度を下げていった
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Labia(プロフ) - １ちゃんさん» ありがとうございます。 更新致しましたので、是非見ていってください^ ^ (2020年8月18日 19時) (
レス) id: d89ca10c87 (このIDを非表示/違反報告)
１ちゃん - あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"（泣）更新楽しみにしてます…（泣） (2020年8月13日 7時) (レス) id: 43879a9f7a (このIDを非表示/違反報告)
Labia(プロフ) - 1チャンさん» ありがとうございます！もっと1チャンさんをそのような気持ちにできるよう書いていきますね...！更新お待たせしないよう、頑張っていきます^ ^ これからも、『おやすみわたしの愛しき太陽』をよろしくお願いします！ (2020年7月13日 19時) (レス) id: d89ca10c87 (このIDを非表示/違反報告)
1チャン - Labiaさん» 読んでいてとても心が綺麗な気持ちになります（泣）更新楽しみにしてます！ (2020年7月12日 14時) (レス) id: 43879a9f7a (このIDを非表示/違反報告)
Labia(プロフ) - なむさんさん» 文章が綺麗...嬉しすぎるお言葉ですね(;_;)私がお話を作るにあたって意識している部分です。素敵な作品と言っていただいて恐縮です！私の想像で出来上がった物語ですか更に素敵な作品だったと思っていただけるように頑張ります！素晴らしいコメントありがとうございます (2020年6月14日 2時) (レス) id: d89ca10c87 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：iris | 作成日時：2020年5月13日 6時
