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リビングには鼻につく焦げた匂い。好きでも嫌いでもないこの香りに彼は顔を顰めて項垂れた。オーブンから取り出したクッキーが真っ黒になって私たちの目の前に置かれる。これはおかしい。
｢やっちゃったな、これ｣
いつになっても焼けないクッキーに疑問を抱き、オーブンを覗いたら焦げていた。確かにおかしいと思ったのだ、こんな時間をかけるものかと。
『まぁ、失敗はあるものだよ』
｢そーだけど...これどうする？食べる？｣
『体に悪そうだし、置いといていいよ。新しいの作ろ』
｢ん。分かった｣
幸いにも全てを焼いたわけではなかったので、残り少ない生地を星型にくり抜いてプレートに置いていく。今度は焦がさないように、とジョングクは真剣にオーブンのメモリを見ていた
数時間前に私の家へ来た彼は、めっちゃシンプルな家だな、と褒めているのかいないのか、そう口にした。その後、手を洗って早急にお菓子作りへ取り掛かり、そして失敗したのだ
『そんな見ててもまだかかるよ。お茶でも飲む？』
｢飲む｣
椅子に腰かけるジョングクを見てから私は冷蔵庫からお茶を取り出しコップに注いでいった。彼はくつろぎながらテレビを見て笑っている。気にしていたクッキーはもう頭から抜けてるのか。そんなことを思いながらクスリと私は笑った
｢さんきゅ｣
渡したコップに口をつけて一口飲む。
｢親御さん仕事？｣
『うん、今日は夜まで帰ってこないよ』
｢そうなんだ｣
『ジョングクのところは？』
｢休み。というか専業主婦ってやつ、家にいるよ｣
テレビの音と私たちの話し声だけが響く空間で、クッキーの焼けていくいい匂いが掠める。
『じゃあお母さんに少し持って帰ってよ。手作り貰ったら喜ぶと思うし』
ありがとう、と笑う彼は絶対母親思いだ。なにか可愛いラッピングはあっただろうか、頭の中で包装を考えた
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Labia(プロフ) - １ちゃんさん» ありがとうございます。 更新致しましたので、是非見ていってください^ ^ (2020年8月18日 19時) (
レス) id: d89ca10c87 (このIDを非表示/違反報告)
１ちゃん - あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"（泣）更新楽しみにしてます…（泣） (2020年8月13日 7時) (レス) id: 43879a9f7a (このIDを非表示/違反報告)
Labia(プロフ) - 1チャンさん» ありがとうございます！もっと1チャンさんをそのような気持ちにできるよう書いていきますね...！更新お待たせしないよう、頑張っていきます^ ^ これからも、『おやすみわたしの愛しき太陽』をよろしくお願いします！ (2020年7月13日 19時) (レス) id: d89ca10c87 (このIDを非表示/違反報告)
1チャン - Labiaさん» 読んでいてとても心が綺麗な気持ちになります（泣）更新楽しみにしてます！ (2020年7月12日 14時) (レス) id: 43879a9f7a (このIDを非表示/違反報告)
Labia(プロフ) - なむさんさん» 文章が綺麗...嬉しすぎるお言葉ですね(;_;)私がお話を作るにあたって意識している部分です。素敵な作品と言っていただいて恐縮です！私の想像で出来上がった物語ですか更に素敵な作品だったと思っていただけるように頑張ります！素晴らしいコメントありがとうございます (2020年6月14日 2時) (レス) id: d89ca10c87 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：iris | 作成日時：2020年5月13日 6時
