STAGE21 ページ21
葵香「ッッッ!!!」
女子一人では到底受けれない、キツイ一発だった。朱雀は口から血を流し、呼吸するので精一杯の状況、そして残るは、白虎1人になってしまった。
利夜「朱雀!しっかりして!」
十四松「もう無理じゃないかなぁ!だって歯もほとんど折っちゃったし!」
利夜「お前…!」
十四松「そうそう!その目だよー!いいよ!いいよー!」
利夜「死ねっ!」
いつも冷静な白虎であるがいざファミリーの事になると我を忘れる時がある。まぁ、演技だが。自分も興奮状態の相手を抑えることは容易いように、相手にとっても興奮状態の自分を抑えるのは容易なことだ。白虎の拳は軽々避けられ、うなじを押さえつけられ、うつ伏せの状態になってしまった。
利夜「くっ…!離せ…!」
その時、さっきまで倒れていた朱雀が十四松の腹を打った。
十四松「!!!」
バタッ……
十四松はそのまま動かない。
利夜「朱雀!大丈夫!?」
葵香「うん、大丈夫」
利夜「良かった…早く応急処置を」
そう言い、小型バッグを漁った時。
(人?)「その必要はないよ」
佳椰・利夜・凛緒兎(あーあ、きちゃった)
利夜「!」
声の主を見てみると、そこには、銃口をこちらに向けている朱雀であった。
利夜「……なんの真似?」
葵香「いやぁ、まさかこんなに簡単に引っかかってくれるとは、思っても見なかったよ」
マスクを外し、顕になったその顔は、松野ファミリーのチョロ松だ。
利夜「!な、なんで…」
利夜(玄武ー、まだかー)
チョロ松「…十四松ー、いつまで死んだふりしてんの?」
十四松「あいあい!」
さっきまで死んでいたと思われた十四松が、勢いよく飛び上がった。見ると十四松の服の中にはスイッチを押すと血が入った袋が割れる仕組みのものが入ってあった。
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作者名:ぶらっくま | 作成日時:2018年11月11日 23時