第１６２話 ページ24
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「……ん…」
「エトワール君っ！」
あれから数日後､エトワール君は目を覚ました｡
「……お前…」
「ここは海軍本部｡戻ってきたんだよ｡」
エトワール君は､暫く黙っていたが､バッと起き上がる｡
「あいつは？！お母さまは……！」
「きっとマリージョアで気絶しているよ｡……貴方のお母さんは…」
「……死んでたのか…」
牢獄で発見された身元不明の女性の死体｡
話の内容から､きっとあれはエトワール君のお母さん｡
チラッと見たとき､青みがかった黒い髪は､エトワール君とそっくりだった｡
「っ…！俺､お母さまを守れなかった…！」
泣いていた｡
ただ静かに｡
「邪魔するぞ｡」
タカさん達が入ってきた｡
「エトワール｡お前の過去､話してくれないか｡」
エトワール君は静かに頷くと､涙を拭いた｡
「俺は､お母さまとあいつの子供だ｡」
予想していた言葉｡
タカさん達も口を挟まず､静かに聞いていた｡
「お母さまは､一般市民だった｡けど､人拐いにあって､ヒューマンショップに売られた｡そして買ったのがあいつだった｡
……そのあとに身籠ったのが､俺なんだ｡普通なら､天竜人の血が混じった子供なんて産みたくないと思うのが普通なんだろうが､お母さまは違った｡
たとえ天竜人の血が混じった子供でも､子供自身に罪はない｡愛さない理由がない…と｡事実を知った俺は､あいつがお母さまを殺す事を聞き､止めに入った｡
あいつは､お母さまを殺されたくなかったら､言うことを聞けって言ってきた｡だから俺は､苦しんでいる人間を見て見ぬふりをして､現実から目を背けてきた｡
お母さまを守るとはいえ､人間として俺はクズなんだ｡誰かを守るためなら､手段を選ばない人間になっちまった｡」
自傷気味に笑う彼の目に､光はなかった｡
暫く､私達は喋ることができなかった｡
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リツ(プロフ) - 酒恋女さん» そんなにですか！！ご愛読ありがとうございます！この小説を読んでくれるってだけで嬉しいです！これからも応援よろしくお願いします！ (2018年3月22日 7時) (
レス) id: 14d43f0686 (このIDを非表示/違反報告)
酒恋女 - リツさん！！！！！！！すっごく感動しました！！！！もう"ひまわりな君へ"を読むとき、片手からティッシュが離れませんでした！！！！！！！これからも更新を楽しみにしています！アンとえと！！！！頑張れ！！！！ (2018年3月22日 0時) (レス) id: 39f73519ea (このIDを非表示/違反報告)
リツ(プロフ) - 三村友里亜さん» 嬉しいお言葉！励みになります！ありがとうございます､頑張ります！ (2018年3月7日 21時) (レス) id: 14d43f0686 (このIDを非表示/違反報告)
三村友里亜(プロフ) - 毎回楽しんで読ませてもらってます！これからも頑張ってください！ (2018年3月7日 21時) (レス) id: c7ded62622 (このIDを非表示/違反報告)
リツ(プロフ) - miチョコさん» コメントありがとうございます！頑張ります！ (2018年2月22日 7時) (レス) id: 14d43f0686 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リツ | 作成日時：2018年1月13日 23時
