【ゴールデンカムイ】兵器な彼女【尾形百之助】 (ページ46)

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46話。ページ46

Aside

しばらく彼の後ろをついて歩いてると、何やら揉めている声が聞こえてきた。じっと目を凝らすと、谷垣さんがアイヌ民族の男の人たちと言い合っていた。

｢俺はやってない！濡れ衣だ！｣

『尾形上等兵、どうするんですか？』

｢少し様子を見る。何か動きがあるかもしれないからな｣

『…ニヤニヤしてるじゃないですか、性格悪い…』

ただ谷垣さんが困ってるのを見たいだけか…
そのまま少し様子を見ていると、ある1人のアイヌの男の人が何か怒声をあげて谷垣さんに銃を突きつけた。

さすがにやばい、そう思った時、尾形上等兵は持っていた歩兵銃で空を撃ち、こっちに注意を集めた。

｢久しぶりだな、谷垣一等卒｣

彼はそう言い、またいつもの癖で髪をかきあげた。

何あれ、カッコよすぎる…。

｢尾形上等兵……！｣

｢谷垣、お前は小樽にいたはずだ。鶴見中尉に命令されて俺たちを追ってきたのか？｣

｢違うッ！俺はあんたにも軍にも、これから関わるつもりは無い！｣

尾形上等兵はじっと谷垣さんの眼を見ると、その後小さく笑いながら銃の弾を入れた。

｢頼めよ。｢助けてください、尾形上等兵殿｣ってな｣

｢おいっ！銃を捨てろ！｣

尾形上等兵の動きを見たアイヌ人男性はそう叫ぶが、彼は全く無視する。

｢あんたの助ける方法なんて……この人たちを皆殺しにすることしかないだろう！｣

『尾形上等兵のこと侮辱してるんですか？なんですかその言い方、失礼ですよ。尾形上等兵に謝ってください』

｢まあまあA。そうピリピリするな。俺は気にしないさ。それに…はは、谷垣一等卒も遠慮するなって。｣

彼はそう言いながら、私の肩を軽く持って笑った。