【ゴールデンカムイ】兵器な彼女【尾形百之助】 (ページ19)

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19話。ページ19

Aside

『.......』

｢起きたか。尾形がここまでお前を運んでくれた。どうだ？体は痛むか？｣

朝日が眩しい。声のする方を見ると、アシㇼパさんが座っていた。

『尾形上等兵が...？っ、痛.....』

起き上がろうとすると、腰がずきんと痛んだ。はっとして服の中を覗くと、赤い跡がいっぱいついている。

｢無理するな。何があったのかは大体察しがつく。尾形も、お前に大分無理をさせたと言っていたぞ｣

尾形上等兵、こんな小さな子になんてことを...。

『ご、ごめんなさい...今までずっと私につきっきりで...？』

｢ああ。でもそんなに長い時間じゃない。気にするな。｣

アシㇼパさんはそう言って笑った。

『あ、あの.......みんな何があったか気づいてました...？』

｢白石は気づいていたが、他の奴らは多分気づいていない。アイツは結構勘の鋭いところがあるからな。尾形もあまり表情に出さないし、大丈夫だろう。｣

『そうですか...』

白石にバレてるとか、ちょっと恥ずかしい...。
というか尾形上等兵と顔合わせられない...。

｢さ、ゆっくり起き上がれ。朝食ができてるぞ。腰痛に効く薬を塗っておいたから、しばらくすれば痛みは無くなるはずだ。｣

『すみません...ありがとうございます』

アシㇼパさんは私の体を支えながら立たせてくれた。
彼女の後ろをついて食卓へ行くと、何人かはもう起きていた。尾形上等兵もいる。

｢おはよう。昨日はよく眠れたか？｣

『は、はい。おはようございます』

土方さんにそう聞かれて少しドキッとするが、特に意味もなく聞いてきたらしい。
土方さん、永倉さん、尾形上等兵、アシㇼパさん、家永さんだけ起きているらしく、別の部屋からは猛獣のようないびきがたくさん聞こえてきていた。

『.....』

あ、尾形上等兵と目合った。なんか気まずい...。
すぐに逸らしたが、彼は私に向かってずんずん歩いてきて私の手を掴んだ。

『えっ、な、何ですか』

｢いいから、こい｣