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藤ヶ谷との再会を果たし、嬉しいはずなのに気が重い。
そのままベッドへとダイブする。
「・・・迎えに来てくれたんじゃねーのかよ」
枕に顔を埋めバタバタと足を動かし、手もバタバタと枕を叩く。
なんでなんでなんで!
ーー・・・言い出せなくてごめん。親の都合でイギリスに行くことになった。どうしても、言い出せなくて。でも、絶対迎えにくるから。北山が好きだから。
おまえからのラブレター。
郵便受けに届いた手紙。
クラス替えの始業式。どんなに探しても藤ヶ谷の名前はなくて。教師に聞いても外国へ転校したとしか教えてくれなくて。
途方に暮れ帰宅したら、テーブルに置いてあった封筒。それを手にとると、藤ヶ谷の名前が書かれていた。母ちゃんが郵便受けに入ってたって。
今その手紙は、このアパートの引き出しに大切に入ってる。
"・・・誰?"
あの顔......
悲しさ・・・通り過ぎてムカつくんですけど!!!
俺の5年を返せーーーーー!!!!!
「・・・でも、逢えて良かった」
自然と、涙が溢れてくる。
その涙で枕は濡れていく。
「・・・ミーツ。良かったね?」
すべてを分かってるかのようなタマの温かい優しい手が頭をポンッとしてくれる。
「・・・べつに.....」
「強がるのも、ミツらしいよ」
タマは、ずっと一緒にいてくれた。
藤ヶ谷がいなくなってから5年の間。
絶対迎えに来てくれる、そう言って挫けそうになる俺の心を救ってくれていた。
「・・・でも、俺のこと覚えてなかった」
「ガヤも急でビックリしたんじゃない?また一緒にいれば元のふたりに戻るよ」
「・・・自信ない」
「例え、偶然でもさ。運命じゃない?」
「へ?」
「隣りに越してくるなんて何十億分の一だと思う?」
「・・・・」
「それを世では運命だって言うんだとオレは思うけどな」
「・・・たま〜....」
「おー、よしよし」
ベッドに座っているタマの腹に抱きつく。するとタマはまた、頭をクシャッと撫でる。
「とりあえず、夜のために寝るか。ミツ、ほら」
「ん」
タマが布団をかけてくれる。
「ミツ、アラームかけて」
「ん」
頭上の目覚まし時計をセットする。
起きて、また稼がなきゃ。
「・・・って、寝れるわけねー」
隣りから寝息が聞こえてきても、寝ることはできず。
起き上がると、玄関まで歩き、ドアを開けた。
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もも(プロフ) - ひーさん» ひーさん こんばんは!ありがとうございます!昨日の約束ご覧頂き感想まで頂き嬉しいです。泣いてくださったんですか!?ありがとうございます(/ω\)ほんの些細なことからすれ違ってしまった二人ですがラブラブになり良かったです。こちらこそありがとうございました! (2018年6月25日 19時) (レス) id: 5b51068866 (このIDを非表示/違反報告)
ひー(プロフ) - こんばんは!「昨日の約束」凄く素敵でした!!2人がなんでこんなに結ばれないのか、、、みっくんの気持ちを考えるとなんだか泣けてきて、、、でも、2人の気持ちが繋がった時になんだか更に泣けてきて、、、ほんと楽しく読ませて頂きました!!ありがとうございました! (2018年6月24日 22時) (レス) id: 4d3a8a875d (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - puuさん» puu様ありがとうございます!なんとか完結致しました!イチャラブエンドに出来てましたでしょうか。次回作も是非ご覧頂けると嬉しいです。 (2018年5月16日 0時) (レス) id: 5b51068866 (このIDを非表示/違反報告)
puu(プロフ) - 完結おめでとうございます!玉さんとの約束も守りつつの藤北いちゃラブエンドで読んでて幸せでした!!おまけもあったけど、まだ続きが読みたいです!!次作の北さんに甘い藤さんも楽しみにしております。 (2018年5月15日 23時) (レス) id: a8da905861 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - ともさん» とも様 いつもご覧いただきありがとうございます!更新を楽しみにしていただき嬉しいです。ただ、申し訳ございません( .. )リクエストはお応えできる自信がないです。もしよろしければこんな作者ですがこれからも宜しくお願いします<(_ _)> (2018年5月12日 20時) (レス) id: 5b51068866 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もも | 作成日時:2018年5月3日 9時