暴言十一 ページ13
「で、其れを聞いて手前はどうする積もりだ?
此の質問をして、手前に何のメリットがあった」
探るような目で訊いてくる中也。
流石ポートマフィアの幹部だけあって、公私混同はしないようだ。目付きが彼女を見るそれじゃない(白目)
『メリットはないよ、唯の確認だって云ったでしょ?』
「……じゃあ何で」
『このことを確認した上で、一つお願いがあって』
聞いてくれる?と小さい笑みと共に問いかければ、中也は舌打ちをして顔を逸らし「気持ち悪ィ笑み浮かべやがって」と悪態をついた。
ちょーーっと今のはイラッと来たぞーー!???
イラッと来ちゃったぞーーー!????(怒り)
『組合なんて
猫も国外のことには弱いんだから、皆知らないって云うばっかりで
謝礼にひとつだけ、ね?』
「……内容による、訊くとは限らねェが云ってみろ」
『死なないで』
「……あ?」
『だから、死なないで中也』
ぴたりと中也の動きが止まる。
難しい頼みなのは重々承知してる、でも云わずにはいられなかった。
「…仕方ねェな
何かあったら、俺は手前を盾にして生き残ってやるよ」
『違うそうじゃない』
分かってる癖にそういう云い方をする辺り本当に意地が悪い。だから中也は身長が伸びないんだ。
「ンな真顔だと余計ブサイクに見えるぞ」
灰皿に煙草を押し付けて、私の頬を引っ張る中也。
おい痛いぞ何しやがる!!
『だえがぶはいくだこんいきひょー!』
「おおすげェ、肉があるからよく伸びる」
『ひね!!!はなへ!!!!』
中也のチビは、みにょーんと伸ばすだけ伸ばして突然手を離した。
その手には何時の間にやら封筒が握られていて。
『あっちょ、おい!』
返せ!!と手を伸ばすもキザ中也は私の手の届かないところまで封筒を遠ざける。くっそが…
「手前の"お願い"、もし叶えられたら叶えてやる」
そんな中途半端なことだけ言って、中也はじゃあな豚、と店を出ていった。
一人になり、冷めたカフェオレを口に運ぶ。
『出来れば確約させたかったンだけどなぁ……』
まあ仕方ないか、と呟いた私の指先に紙のようなものが触れた。……あ、やっべ
『一枚渡すの忘れてた……』
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ライム - もう更新はしないんですか?すごく面白いのでできれば完結まで進めてほしいのですが、 (2023年3月5日 5時) (レス) @page32 id: e7904a37c4 (このIDを非表示/違反報告)
眠夢_(プロフ) - なるほどぉ… 神ですか?あっ、ほんほん。だと思いましたよっ!これからも応援してますので、頑張ってくださいっ!!あれ、誰と話してるんだろuu((( (2021年3月21日 3時) (レス) id: 7e61cd56ff (このIDを非表示/違反報告)
akane_朱音 - ごちうさネタで戸惑う敦君可愛い (2019年10月17日 12時) (レス) id: 54998763e1 (このIDを非表示/違反報告)
鏡の国のアリス - あと何分…?!お、終わり?!あ、あの、無理せず頑張って生きてください!ずっと待ってます…! (2019年8月30日 14時) (レス) id: 19bb89c399 (このIDを非表示/違反報告)
福永陽太(プロフ) - 面白いと思います!・・・ご注文はうさぎですか?知ってるんですね (2018年9月23日 9時) (レス) id: 044a8ccaf1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蟻 | 作成日時:2017年10月10日 21時