lyric ページ12
北人『すげぇ…。』
彼女の歌声に惹かれて、聞き込んでいると、
後ろにいた陸さんが何かを見つけた。
陸『これ、全部あの子が書いたのかな。』
壱馬『…本当だったら、ただもんじゃないっすよ。』
テーブルが埋まるほどの紙が広げられていて、
そこに書いてある文字たちは、
切ないものもあれば、見るからにカッコイイものもあって、
歌詞じゃなくて、ひとつの作品を見てるようだった。
実際、今彼女が歌ってる曲もすごく
現代から離れてるような歌詞で、
気づけばみんな、聞き込んでいた。
『…誰。』
歌い終わってた彼女は、天使ってよりも、
黒く纏ってるせいか、どこか儚くて、
少し、冷たかった。
でも、喋る声はどこか心地よくて、
誰も言葉が出てこなかった。
『あれ、CLOSEの札かかってなかった？』
その時、不意に目が合った。
なぜか、胸あたりがグッと苦しくなった。
北人『いや、あの。』
『忘れてったのか…』
声が小さかったのか、俺の言葉には耳を傾けることもなく、一面に広がる紙を持って、この部屋を出てってしまった。
壱馬『…なんか、すごい人だな。…』
陸『すごい。冷たいけど、どっか温かい人。』
壱馬『それ思いました。』
北人『何かあったのかな。』
壱･陸『さあ？』
テーブルの方をまた見ると、
片付けてた時に落ちたのか、その床に
一枚の紙が落ちてた。
これって、…
北人『ちょ、行ってきます！！』
陸『え、どこに？？』
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吉 野 み ゆ - やばいです、途中泣きそうになりました更新頑張ってください (2020年4月25日 0時) (
レス) id: 9f418f690e (このIDを非表示/違反報告)
yuki - このお話めちゃめちゃ好きです！更新楽しみにしてます！！ (2019年11月4日 22時) (レス) id: 20390036ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エル | 作成日時：2019年9月10日 19時
