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無意識にかけていたであろう目覚ましの音で目が覚める。
窓から差し込む眩しい光は天気の良さを物語っていた。
二日酔いの症状の頭痛と気持ち悪さに、今日が休日で良かったと心底安心した。
何故か全身がヒリヒリするし、たぶん酔ってたからか手首には痣が出来てるし…。
自宅の布団に、昨日の服のままメイクもしっぱなしで寝てる。
…そういえば、昨日どうやって帰ったっけ。
あ、タクシーで送って貰ってから自宅に着いたらミンソク先輩に家まで運んでもらったんだ。
ふらふらしてたけど記憶はある、大丈夫。
とりあえず水を飲もうとリビングに向かうと、ソファで寝てるジュンミョニオッパの姿が目に入った。
「え!?ジュンミョニオッパ!?」
JM「あ、Aちゃん…、おはよう。」
むくっと身体を起こして、リビングに向かっていくオッパ。
私が一人暮らしを始めてから何回か来てるから、もう家の勝手を知っている。
JM「はい、お水飲んで。昨日すごく酔ってたから。」
「あ、ありがとう。ところでどうしてオッパが?」
JM「キムミンソクさんから君のスマホで電話がかかってきたんだよ。それで慌てて来たら『あとはよろしく』ってミンソクさん帰っちゃって。」
「え、ごめんねわざわざ!今度お礼させて!」
JM「そんなのしなくていいよ。それよりお風呂入ってきたら?僕は朝ごはん作っておくから。」
あ、そっか、まだお風呂に入っていないしお言葉に甘えさせて貰おう。
「ごめん、ありがとう。」
それにしても、夜中だったのにすぐ来てくれるオッパは優しすぎる…、ミンソク先輩とは大違い…。
JM「というか、男の人とサシで飲むなんてダメだよ!僕だったから良かったけど家に男連れ込むのもダメ!」
「はーい。」
またジュンミョニオッパのお説教が始まりそうだったから急いでお風呂に入ろうと洗面所に向かう。
服を脱いで鏡の前に立つと、信じられない自分の姿があった。
全身が赤い痣だらけになっていて、思わず自分の目を疑った。
擦っても消えないし、引っ掻いても、もちろん自分の記憶にもない。
誰かが見たらキスマークだと言っても可笑しくないこの痕に、冷や汗が流れて鼓動が速くなる。
気持ち悪い、気持ち悪い。
…一旦深呼吸して考えてみる。
…この痣を付けたのは誰?
…いや、酔ってたし自分で何らかの形で付けたんだよね…?
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ぼぷぴ(プロフ) - 貴方様が書くお話、本当に面白いです…!!今回のギョンスのお話も最高でした…いろんな意味でドキドキが止まりませんでした!!これからも応援しています! (2020年3月24日 16時) (レス) id: eb25947e96 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう。(プロフ) - 1話1話がすごく読み応えがあって面白いです。シウミンさんの物語とスホさんの物語が個人的にすごく好きです。これからも作者さんのペースで更新して頂けるとうれしいです。 (2020年3月17日 3時) (レス) id: 622a208a12 (このIDを非表示/違反報告)
猫わかめ - 今日初めてこの小説を見つけたのですが、とてもハマって一気に読んじゃいました。どれも狂気的で特にセフンくんのは結末に鳥肌がたちました。すごく面白かったです。これからも頑張ってください! (2020年2月27日 1時) (レス) id: d5ef40128c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:nel_ | 作成日時:2020年2月2日 1時