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チャニョリだって充分大きな身体をしているけれど、セフニだって負けてない。
だからセフニが力を出せば、チャニョリが安全だとは言いきれなかった。
病院に鈍い音が響いて、思わず目を瞑る。
「う、そ…?」
CY「っ…、Aに、近付くな…っ、」
倒れ込んだチャニョリは赤く染まっていた。
セフニの右手には、刃物なのか赤く染まるものが握られていた。
この状況がよくわからない。
逃げようとしても、身体が動かない。
セフニは私の顔を覗き込むと、綺麗に笑った。
SE「…ヌナ、やり直そっか。」
「…っ、いや…、チャニョラ…!」
お腹を抑えるチャニョリの痛々しい姿に涙が溢れる。
SE「…もう二度とその名前を呼ばないで。僕を悲しませないで。」
再びチャニョリに視線を移したセフニは、またチャニョリに近付いて刃物を握り直した。
「いや!!やめて!!」
もう何も聴きたくない、見たくない。
ぎゅっと目を瞑って肌で恐怖を感じる。
私を抱き締めてるのは愛する人じゃない、人殺しだ。
SE「…"今回の"ヌナもダメだったね。…次は期待してるよ。」
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私とセフンくん…は、付き合っているらしい。
らしい、というのは私にはセフンくんと付き合っていた時の記憶が無いから。
そんなことを考えながらベッドの中でぼーっとしていると、隣で一緒に寝ていたセフンくんが目を覚ました。
SE「おはよう、Aヌナ。」
fin.
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ぼぷぴ(プロフ) - 貴方様が書くお話、本当に面白いです…!!今回のギョンスのお話も最高でした…いろんな意味でドキドキが止まりませんでした!!これからも応援しています! (2020年3月24日 16時) (レス) id: eb25947e96 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう。(プロフ) - 1話1話がすごく読み応えがあって面白いです。シウミンさんの物語とスホさんの物語が個人的にすごく好きです。これからも作者さんのペースで更新して頂けるとうれしいです。 (2020年3月17日 3時) (レス) id: 622a208a12 (このIDを非表示/違反報告)
猫わかめ - 今日初めてこの小説を見つけたのですが、とてもハマって一気に読んじゃいました。どれも狂気的で特にセフンくんのは結末に鳥肌がたちました。すごく面白かったです。これからも頑張ってください! (2020年2月27日 1時) (レス) id: d5ef40128c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:nel_ | 作成日時:2020年2月2日 1時