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SE「あーうん、無事みたいだよ。相手も最悪の事態は避けれたけど、Aヌナの方が重症だったんだから余計なこと考えなくていいの。」



セフニは少しむくれた後、朝ごはんをテーブルに並べた。



私が運転してた車と、道路を逆走してきた車が衝突した事故が起こってから1ヶ月。



身体の外傷は少ないものの、頭を強く打った私は2週間病院で眠っていたらしい。



そして、目を覚ましたら記憶が失われていた。



病院で安静にしていたのだけれど、何か記憶が戻る手掛かりになるかも知れないという事で自宅療養――セフニとの同棲が許可された。



…私、ちゃんと全部思い出してセフニと向き合えるのかな。



SE「食欲はある?ちゃんと食べないとダメだよ。」



「セフニが作ったものならいくらでも食べれそうだよ。」



私がそう言うと、セフニは目をキラキラさせて満面の笑みを浮かべた。



「私、記憶が戻るように頑張るね。」



SE「…うん。でももし戻らなくても、僕はずっとAヌナの事が好きだって事を忘れないで。」



少し悲しそうにセフニが言うから、今までの記憶が無い事の辛さを感じてしまう。



私は知らなくて、セフニだけが覚えてる。



二人の思い出も、セフニだけの思い出になってるなんてなんて辛くて重いんだろう。



いつか私もかけがえのない宝物みたいな時間を思い出さないと。



SE「…そんな顔しないで。これから二人の思い出を沢山作ればいいよ。」



セフニは優しく微笑んだ。



私もセフニとやり直すために頑張らないと。



.



自宅療養が許可されてからすぐにここに引っ越した。



セフニが自然豊かな森の小さなコテージを借りてくれて、今はまだ荷解き中だ。



外は明るいし、鳥の鳴き声や風の音に耳をすませているとすぐに時間が過ぎてしまう。



私が窓際の椅子でウトウトしていると、リビングからセフニの声が響く。



SE「Aヌナー?これ運ぶの手伝って!」



声の主の方に目をやると、私でも軽々持てちゃう小さな箱をもってニコニコ手を振っていた。



私の気分が晴れるように気を遣ってくれる彼。



私はすぐにセフニの元に向かって箱を受け取った。



「何が入ってるの?」



SE「開けてみて。」



言われた通りに箱を開けると、アルバムが沢山入っていた。



一冊手に取りパラパラを写真をめくると、記憶を無くす前の私の写真が沢山あった。



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ぼぷぴ(プロフ) - 貴方様が書くお話、本当に面白いです…!!今回のギョンスのお話も最高でした…いろんな意味でドキドキが止まりませんでした!!これからも応援しています! (2020年3月24日 16時) (レス) id: eb25947e96 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう。(プロフ) - 1話1話がすごく読み応えがあって面白いです。シウミンさんの物語とスホさんの物語が個人的にすごく好きです。これからも作者さんのペースで更新して頂けるとうれしいです。 (2020年3月17日 3時) (レス) id: 622a208a12 (このIDを非表示/違反報告)
猫わかめ - 今日初めてこの小説を見つけたのですが、とてもハマって一気に読んじゃいました。どれも狂気的で特にセフンくんのは結末に鳥肌がたちました。すごく面白かったです。これからも頑張ってください! (2020年2月27日 1時) (レス) id: d5ef40128c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:nel_ | 作成日時:2020年2月2日 1時

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