【EXO】Obsession #2【短編集】

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気が付くと、大学から家に帰るまでによく通る道端に倒れていた。



…なんか服がボロボロだし、見たことない本を抱えている。



表紙には浮き彫りが施されていて、所々汚れているのが年季が入っている事を感じさせた。



アンティーク調の年代物に見える。



何故かその本が手放せなくて、ゆっくり起き上がった私は帰路についた。



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歩いているうちに全てを思い出した。



厳密に言えば、何となく分かっていたけれど知らないふりをしていた。



家に入り、自然と関心が向くのはこの謎の本。



何が書かれているんだろう。



私は本をそっと開き、目を通した。



中身はほとんどが白紙で、最初の30ページくらいだけが書き込まれている日記だった。



私の物じゃないのに、私に当てられた物に感じて読み進めていった。



＊



6 Apr.

やっと会えた。
遠くから見るよりずっと綺麗で可愛くて、俺のものにしたいと思った。
早く俺でいっぱいになれ。



13 Apr.

もう吸血される事に抵抗しなくなった。
俺が気持ちよくしてるんだと思うととてつもなく興奮する。
でもまだ正直になれてないから、さっさと認めてしまえばいいのに。



20 Apr.

最近は俺自身にも興味を示してくれてる。
もう逃げ出す気もないし、俺が吸うのを待ち望んでるみたい。
本当に可愛い。



27 Apr.

元々貧血気味なのに、俺が吸いすぎてるからか症状が酷い。
セーブしないと。
アイツの為にも俺が何とかしないと。



4 May.

離れる事を決めた。
日に日に弱っていく姿に耐えられなかった。
でも、忘れられたくない。



5 May.

アイツ自身の手で殺してもらいたい。
そしたらアイツは絶対俺の事を忘れない。
ずっと俺の事を考えて、罪悪感に苛まれながら生きていくんだ。

さよなら、愛してる。



B.B.H



fin.

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