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case5.BAEKHYUN ページ1

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夕暮れのオレンジと夜の深い青をぐちゃぐちゃにした空。



今日も退屈な講義を終えて帰路に着いていた私は、次の瞬間自分の目を疑った。



道端に倒れている人がいる。



変わった服を着ているけど、体中ボロボロだし明らかに大丈夫じゃない。



急いで駆け寄って声をかける。



「あの、大丈夫ですか!?」



綺麗な白い髪の毛が揺れて、ゆっくりと顔をあげると美しい顔の男性と目が合う。



彼は少し顔を歪めて口を開いた。



「…血ぃ…、」



「血!?何処か痛いんですか!?」



「…吸わせろ…、」



あまりにも苦しそうに絞り出した声。



彼の言っていることが理解出来ない。



突然の事に私は何も言うことが出来なくて、思わず後退りスマホを手に取って救急車を呼ぼうとした。



するとスマホを持っていた手を物凄い力で掴まれて、そのまま倒れ込む。



落としたスマホを拾うこともままならないまま、彼は私に被さるように馬乗りになった。



「っ、やだ…!」



あんなにボロボロだったのに力は強くて抵抗しようがない。



一瞬口角を上げて目を細めた彼に、恐怖からぎゅっと目を瞑ると同時に首に走る甘い痺れ。



首元に彼の熱い吐息がかかり、細い髪の毛が頬を掠める。



肩を抱く力は強くて、私はされるがままになっていた。



でも不思議と痛いというより気持ち良いという感覚が脳内を支配している。



私はじわじわと広がる快感に身を任せて、いつの間にか意識を手放していた。



.



目が覚めると同時に襲ってきた物凄い倦怠感。



それでも状況を確認するためにゆっくりと身体を起こして周りを見渡した。



…私の知らない場所だ。



窓から差し込む月明かりが、もう真夜中だと言うことを物語っている。



私が横たわっていたのは、古くて硬い手術台のようなベッド。



部屋中が散らかっていて、よくわからない薬品や血が着いたままのナイフが転がっていて気持ちが悪くなる。



私以外に誰も居ないし、とりあえず部屋を出ようと立ち上がろうとした。



ガチャ。



部屋に一枚しかない頑丈そうなドアが開いて、あの美しい顔の男性が現れる。



…そうだ、あの人に噛みつかれてからの記憶がない。



思い出して急いで首筋を触れると、生暖かい血が指先にべっとりと付いて途端に痛みを意識してしまう。



「…大丈夫か?もう少し寝てた方がいいと思う。」



目の前の彼は目を伏せて私に呼びかけた。



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ぼぷぴ(プロフ) - 貴方様が書くお話、本当に面白いです…!!今回のギョンスのお話も最高でした…いろんな意味でドキドキが止まりませんでした!!これからも応援しています! (2020年3月24日 16時) (レス) id: eb25947e96 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう。(プロフ) - 1話1話がすごく読み応えがあって面白いです。シウミンさんの物語とスホさんの物語が個人的にすごく好きです。これからも作者さんのペースで更新して頂けるとうれしいです。 (2020年3月17日 3時) (レス) id: 622a208a12 (このIDを非表示/違反報告)
猫わかめ - 今日初めてこの小説を見つけたのですが、とてもハマって一気に読んじゃいました。どれも狂気的で特にセフンくんのは結末に鳥肌がたちました。すごく面白かったです。これからも頑張ってください! (2020年2月27日 1時) (レス) id: d5ef40128c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:nel_ | 作成日時:2020年2月2日 1時

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