孤独の中で見つけた光

お前のそばで ページ10

〜川西side〜




皆は楽屋を出て行ったけど、俺は1人で残ることにした





Aの事が心配やから、って言うのもあるし、亜生や他の芸人達にAは俺のもんや、と見せつけたかったのかもしれへん





正直、Aは男芸人から好かれている
女としてでもあるし、人としても




秋山さんとか河井あたりは、ようAの事を誘ってるのを見かける









貴｢…や、だ…。行かない、で…」






！？






びっくりした…起きたんかと思った
寝言か…






行かんといて？どういう事や？





いつもは明るくて天然なAやけど、俺はAに少し闇を感じることがある





辛い事があっても1人で乗り越えようとするし、声を掛けても笑ってる





そんなAが好きでもあるけど、ちょっと心配でもある





時々Aの悲しそうな、壊れてしまいそうな笑顔も理由は分からへんけどAには何かがある気がする…






でも、この寝言もAの闇に関係あるんかな？






俺は寝ているAの手をぎゅっと握った





川｢俺は、お前のそばにずっと居るで。」





そう呟いた









貴｢川、西さん…？」








川｢え！？起きてたん？！」









俺は握ってた手をパッと離した
どっから起きてたんや…今の、聞かれてたか？









貴｢あ、今起きたばっかりです」







川｢そっか。」







うわぁーー
よかったぁぁ







貴｢私の近くに居たら、風邪うつっちゃいますよ？私、出ていきますね」








そう言って立ち上がろうとする









川｢あほか！Aに出ていかさせると思うか？俺は大丈夫やからゆっくり休み」






こいつは、ほんまに自分の事を大事にせぇへんな






俺はAを無理やり寝かした









毛布を掛けていたらAがこんなことを言ってきた









貴｢芸人さんって優しいですね。こんなに人に優しくされたの初めてです。私、川西さんが...









そこまで言ってAは眠ってしまった








なんや、めっちゃ気になるやんか！！




ほんまこいつは、やってくれるなぁ









続きが気になったけど、明日も劇場の出番あるし俺も泊まっていこうかな









そして、俺はAのそばで眠りについたーー

3人の楽屋、2人の楽屋→←迷惑なんて...

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