私の一番キライでスキな生き物4【銀魂】

鬼が十一匹 ページ10

｢あー…一旦置こう？
戦うときくらいは置いてもいいと思うんだけど…｣



｢おっかさんを地べたに捨て置くなんてできないでござんす｣



えぇ…どうしよう…



困っていると敵の式神の人が気を使って



｢じゃあ一旦預かろう
あのちゃんとした所にたてまつっておくから｣



と言ってくれた



｢申しワケないでござんす
おっかさんをよろしくお願いしやす｣



｢いやいや敵ながら今時珍しい親思いの優しい娘だ 俺の娘も困難だったらねェ｣



そう言いながら式神さんのお母さんの遺影を受け取ると…



｢ハラがガラあきじゃあああ｣



え″え″え″え″え″え″え″!?



こ、攻撃した…あんな優しくていい人たちなのに…



優しさにつけ込んで…



わあ…と呆然とする



敵はというと当然怒っている



｢き、貴様ァァァ何をしている!!｣



｢たばったかァァ!!汚いマネをぉ!!｣



｢汚い?誰にものを申しているでござんすか｣



｢あっしは外道を極めし鬼神(おに)
外道丸でござんす｣



そういい、敵の人を皆倒し、金棒を背中にしまう



｢調伏完了｣



｢しゅ…しゅ…瞬殺したァァァァァァ!!あの強大な式神達ををあの可憐な女の子が!!
しかもあんなに可憐なのにとんでもなくど汚ェ手で!」



そう驚いている新八くんを初めとした私たちに対して



｢モタモタしてないでいくでござんすよ｣



と言い、しかもベキッとお母さんの遺影を踏む



｢踏んだァァ
お母さんの遺影踏んだァァ!!｣



｢お母さん?そんなもの一千年前にとっくに死んでるでござんす 全て猿芝居でござんす｣



いやそれでも遺影壊すのはどうかと思うけど…



｢芝居?!えっ?!インターフォンのくだりから?!一人三役こなしてたんですか!!｣



｢……コイツは驚いた。敵をあざむくため芝居につき合ってくれていると思いやしたが本気で信じておりましたか｣



｢……銀時様一つ忠告しておくでござんす｣



｢式神護法の類いには術者がつくりだした根っからの従順な僕と術者に調伏され従わされている元は悪鬼羅刹の類いがあるでござんす｣



｢あっしは後者
平安の時代に大江山で暴れ回っているところを結野衆によって調伏され以来結野家につかえておりやすがしょせんはただの化生の者｣



｢主に力なしと思えばいつ何時また牙をむくかわかりやせん…夢夢お忘れめさるな
あっしがあなたを常に見ていることを｣



こ、怖い…



銀時を脅すだけ脅してクスクスと笑いながら外道丸さんは中に入っていく

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