推しごと！【川村壱馬】 (ページ9)

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推しごと！9 ページ9

私の家から夜道を5人で歩いた。

もともと散歩好きだし、おしゃべりも好きだけど、
それに加え私の前を壱馬様が歩いてることが…
あの背中を目の前で生で見てることが嘘みたいで、
本当に幸せな時間だった。
ただ眺めてるだけだけど。

20分くらい歩くと白い壁の綺麗なマンションが出てきて、
そこの6階にある1部屋が北人さんの家だった。

北「どうぞ〜」

玄関にたった瞬間に、本当に上がっていいのかって疑問が私の中に浮上した。

けど上がって上がってと北人さんに誘導され、
流れながらリビングに来てしまった。
目の前には大きなL字のソファーがあった。

『わぁ、大きいソファーいいなぁ』

北「座って座って〜」

樹「北人さん俺らに来て欲しくてこのソファー買ったんでしょ」

北「は、ちげぇし」

私、いっちゃん、壱馬様、翔平の並びでソファーに座ると
北人さんはキッチンに向かった。

北「あ」

壱「なに？」

北「なんもないわ、冷蔵庫の中(笑)」

樹「今言います？」

壱「さっきコンビニ通ったのに(笑)」

宅飲みなのに何も無い状態からはじまることに
皆で笑った。

そして私達は家に着いて早々、トランプのババ抜きで4位と5位の人が買い出しに出るというルールでゲームを開始した。

浦「えぇーー藤原とかよーー」

樹「俺だって嫌だ」

浦「もう1回やりません？」

結果は4位が翔平で5位がいっちゃんだった。
もう1回したいとお願いする翔平に早く行けと促す壱馬様。
渋々2人が出ていき、ドアが閉まった音が響き部屋が静かになった時に私はようやく自分が置かれた状況に気づいた。

幼なじみどっちも買い出しいくとかなんでだよー！！
せめてどっちか勝ち上がれやぁーー！
ここに私を1人にするなぁぁぁ(泣)

壱「Aちゃん強いね、トランプ」

『いやいや、とんでもないです』

北「1抜けだったもんね」

『今日は神様が味方してくれました』

頑張って平然を装って話してるけど
これ壱馬様が私の名前を呼んでくれて動揺しまくってる私。

会話を続けなきゃと思って部屋を見渡すと、ランページのDVDを見つけた。

『あっ、これ私持ってます！いっちゃんがくれました！』

壱「見てくれました？」

『もちろんです！めちゃめちゃかっこよかったです！』

壱「ありがとうございます(笑)」

なんか言わせた感あるわって言って笑ってる壱馬様。
いえいえ、滅相もございません。
これが私の本心です…