とある大型犬とそのマスター (ページ28)

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故郷よりも激しめな運転のバスに揺られながら

着いたのはとある公園

この公園はいつも行っているところではないが、

大きな遊具がおいてあったり、小さな図書館のようなものが公園内に設置されていて

話題になっている公園だ

大人でも思う存分遊べそうなぐらいサイズの大きな遊具たちに

何故だかワクワクしてきた

そこで、周りに人がいないかを確認し、ブランコに座ってみた

平日の真っ昼間、公園のブランコに座る成人済み女性

これが夜だったら完全にアウトかな〜まぁいっか！

なんて考えながら足を前後に動かし、ブランコをこいでみる

中学生の頃までは友人とともによく公園で遊んでいたものだ

今では会うこともできないであろう友人の顔を思い浮かべたりしながら、懐かしい思い出に浸っていたら

ギッと金属音を響かせて、突然気持ちよく揺れていたブランコの揺れが止まった

「だっ誰だ！！」

成人済み女性がブランコに乗っているのをからかいに来たのか？！

パニックになりながらもブランコを止めた正体を見るとそこには

自分が愛してやまない、いや、やまなかった？

大型犬(キムミンギュ)がなんとも言えぬ顔でたたずんでいて、

「ヌナ…」

と身長に反比例するような大きさの声で呟いた

何故アイドルがこんなただの公園にいるのか

服装は見るからに私服、変装はしているようだが(まぁ私はすぐ誰かわかったけど)

色々聞きたいことはあったがあるであろう第六感が今すぐに逃げろと叫んでいるので

陸上選手も顔負けのクラウチングスタートを決めて逃げることにした

「ｯギャァァァ!!!」

ズサァァー！！！

……はずだが、

足元は子どもたちが転んでも怪我をしないように砂場となっている

そのため見事に足元を掬われ可愛くもない叫び声とともに顔面から転んでしまった

「えっヌナ?!大丈夫!!!」

今の私の状況を整理すると

・突然今まで参戦していたライブ等に行かなくなった

・公園にふと来たくなったから来て、ブランコを漕いでた

・推しにあった

・推しを認知した途端全速力で走り出した

・最終的にあった目の前ですっ転んだ

これだ

完全にやばい人じゃん…

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