消えてしまえばいい過去、 ページ19
結論から言うと、『途中までは』上手く行った。
彼のクラスの男友達に手伝ってもらったりして、驚く程とんとん拍子で連絡先を交換出来た。
休み時間廊下で話したり、
ほんとうに数回だけど、連絡もしてくれた。
わたしが変な男に付きまとわれた時、
心配してくれているかのようなニュアンスの連絡もくれた。
この時のためにたくさん体を絞ったんだ。
この時のためにたくさん化粧を研究したんだ。
間違いない。そう思っていた。
それだけで、世界は満たされていた。
……けど。
そんな儚い幸せも塵になってしまった。
些細なすれ違いだった。
校内での他の用事の時、偶然彼とばったり遭遇する事が多かった。
彼はそれを勘違いして、わたしと距離を取るようになってしまった。
もう、全部だめだとおもった。
だって、彼はわたしの全てだったんだもの。
それ程、好きだったんだから。
こういうのを恋は盲目、と言うのだろう。
わたしの人生は穴だらけでボロボロだった。
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作者名:スイ | 作成日時:2020年1月25日 22時