バームクーヘンの危機 ページ25
コネシマ視点
お茶会が始まる。今日の茶葉は最近隣国で生産されて間がない、少し甘いものらしい。薔薇の装飾が施されたその美しいティーカップを持ち上げ、中に注がれている紅いその香りを楽しむ
ふんわりと鼻を通り抜けるのは甘酸っぱい果実のような、咲きたての花のようなそんな香り。口に含めば爽やかさすら感じられるお茶が喉をするするとくだる
コ「これは、、」
女「まあ、とても上品ですこと！このなんとも言えない甘い香りは、まるで恋する乙女を想像させられますわ」
女「ええ、素晴らしいです。流石オスマン様にひとらんらん様、最近の流行に敏感ですわ！」
周りの令嬢たちは口々にお茶を褒めた。彼らも満足いくお茶だったのか、嬉しそうに微笑みながら返事を返していた
サ「本当に、素敵！この赤い色も、この庭を飾る大きな薔薇のようで、、！こんなに美味しい紅茶、初めてです」
ヒロインもうっとりしたような表情で彼らに言い寄る。二人は曖昧に笑い、周りで集まる令嬢たちの相手をするのに忙しそうだ
こくこくとお茶を飲みすすめる。彼らへの感想は後でもいいだろう、と思いながら用意されていたお茶菓子のシフォンケーキをフォークで一口大に切り分けて食べる
ふわふわと、しかし弾力のある生地からはナッツの香ばしい香りが漂い、このお茶にとてもマッチしていた。思わず食べ過ぎてしまいそうだ、と思いながら一切れを食べ終える
ピリッ
コ「んっ、、？」
今。何か、、、舌が、、？
ちょっとした刺激が舌を走った。刺激的なもの、スパイスなんかはここに含まれていないはずなのだが。もしかしてうっかり噛んでしまったのだろうか？
疑問は浮かぶが、一瞬のものだった為そこまで気にするものでもないだろうと思考を止める。実際、手足が痺れたり思考が歪んだりしていることもない。それに彼らが楽しみだと言っていたお茶会に水を刺す気にもなれない
気にせずお茶を楽しもうと、自らティーポットを手に取ってカップに注ぐ。ふと彼らの方を見てみれば、ヒロインがシフォンケーキ片手に不思議そうな顔をしていた。何を疑問に思うのだろうと考えながら、またシフォンケーキを一切れ貰う
さあまた食べようとカラトリーを手にした途端、胸から熱い何かが這い上がってきた。思わず口に手をやり、それを吐き出す
コ「ゴホッ」
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モトダ(プロフ) - このお話大好きです！すごく展開が気になります！主人公はずっと愛されておくれ〜幸せを祈っておきます！更新頑張って下さい！ (2023年4月22日 20時) (
レス) @page44 id: de8d799915 (このIDを非表示/違反報告)
セネリオ - すっごく面白かったです！主人公が無自覚なのも良き…！happy endを願っています！更新頑張ってください！(ご自分のペースで大丈夫です) (2022年10月30日 20時) (レス) id: ab6d207954 (このIDを非表示/違反報告)
桜華(プロフ) - 粉雪さん» お返事遅くなり申し訳ありません、、！沢山読み込んでくださって、本当にありがとうございます！期待に応えられますよう、精一杯更新頑張りますのでお付き合いよろしくお願いいたします！ (2022年10月30日 11時) (レス) id: 1bda5ccdb4 (このIDを非表示/違反報告)
桜華(プロフ) - rimu@他力本願寺建設完了！さん» お返事遅れて申し訳ありません、、！そう言っていただけることが何よりの幸せです！少しづつではありますが、まだまだ続きますので是非ご覧になっていってくださいな (2022年10月30日 11時) (レス) @page39 id: 1bda5ccdb4 (このIDを非表示/違反報告)
粉雪(プロフ) - 投稿お疲れ様です！今回もとても良かったです！内容が良くて何度も読み返しに来ちゃいます。無理せずに更新頑張ってください！！ (2022年8月20日 21時) (レス) id: 81a22c2cf4 (このIDを非表示/違反報告)
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