金平糖は砕けない絆である２ ページ11
コネシマ視点
風が吹くたび、彼女の髪がふわりと揺れる。だが、その光景は別に美しくもなんともない、ただの風景と化していた
何故、彼女はここまで汚れきっているのだろう。そんな疑問がふつふつと湧き上がってくる
守りたくなるヒロインは、あの誰もが憧れた気高く謙虚な女の子は、どこへ消えてしまったというのだろう
サ「っ！聞こえているの！？ねぇ、なんとか言いなさいよ！！！」
大声が聞こえた瞬間、俺はベンチに倒れ込んでいた
訳がわからず彼女を見れば、その両腕がぴんと伸ばされているのがわかる
ああ、突き飛ばされたのか。そう気がつくのにそれほど時間は掛からなかった
ベンチに打ち付けた肩がずきんと痛んで熱を持つ。思わず顔を歪めるも、彼女にはどうやら届かないようで
サ「アンタ、それでも男なの！？！？そんな弱々しい奴が悪役だなんて、信じられない！、、、だけど、そう、私はそんな弱々しい男に虐められる可憐な少女なのよね。だから彼らも私を愛してくれるんだわ！」
一人芝居でもするかのように、くるくるとその場でスカートをはためかせて踊るヒロイン。その瞳は虚であり、どこかゾッとする雰囲気を持っていた
なんだこれ、こんなの知らない
こんな、こんなヒロインは知らない
誰だ、お前は
頭が割れるように痛くなる。ガラスが砕け散ったような音と共に、見たことのない風景が脳裏に貼り付けられていく
美しい舞踏会、煌びやかな衣装や装飾品。そして、俺らしき人を睨みつけるように佇む何人もの男たち
男たちの後ろには、守られる形で涙を浮かべている可憐でお人形のような見た目の女の子
ある男が"俺"に話しかける。"俺"は叫ぶようにして彼らに何かを伝えているが、それを聞く気がないのか彼らは無視をする
そして、ある男が"俺"に何かの書類を突きつけた
それを見た"俺"は絶望し、泣き喚きながら兵士に連れられていく
"俺"が取り落とした書類の文字が見える。だが、その文字を読むことはできなかった
？「ねえ、何してるの」
凛とした意志を持った声が、俺を現実へと引き戻してくれる。はっとして声の主を見れば、それは姿勢を正しながら歩くひとらんだった
コ「、ひ、と、、ら」
声が掠れる。ひゅーという息が喉を通り抜ける音を聞いた彼は、その顔を大きく歪めていた
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モトダ(プロフ) - このお話大好きです！すごく展開が気になります！主人公はずっと愛されておくれ〜幸せを祈っておきます！更新頑張って下さい！ (2023年4月22日 20時) (
レス) @page44 id: de8d799915 (このIDを非表示/違反報告)
セネリオ - すっごく面白かったです！主人公が無自覚なのも良き…！happy endを願っています！更新頑張ってください！(ご自分のペースで大丈夫です) (2022年10月30日 20時) (レス) id: ab6d207954 (このIDを非表示/違反報告)
桜華(プロフ) - 粉雪さん» お返事遅くなり申し訳ありません、、！沢山読み込んでくださって、本当にありがとうございます！期待に応えられますよう、精一杯更新頑張りますのでお付き合いよろしくお願いいたします！ (2022年10月30日 11時) (レス) id: 1bda5ccdb4 (このIDを非表示/違反報告)
桜華(プロフ) - rimu@他力本願寺建設完了！さん» お返事遅れて申し訳ありません、、！そう言っていただけることが何よりの幸せです！少しづつではありますが、まだまだ続きますので是非ご覧になっていってくださいな (2022年10月30日 11時) (レス) @page39 id: 1bda5ccdb4 (このIDを非表示/違反報告)
粉雪(プロフ) - 投稿お疲れ様です！今回もとても良かったです！内容が良くて何度も読み返しに来ちゃいます。無理せずに更新頑張ってください！！ (2022年8月20日 21時) (レス) id: 81a22c2cf4 (このIDを非表示/違反報告)
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