主人公は転職できないらしい【PRODUCE101JAPAN】

73 結局こうなってしまいました ページ38

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『……ということがありまして帰宅させられました』

安倉「お帰りなさい〜！！！」

A-NON「良かったあー！心配してたんだよ！」





そう言ってトレーナールームでA-NON先生にぐしゃぐしゃと頭を撫でられる。

それを見て呆れたように笑うWARNER先生と菅井先生。




…ちょっと待って何が起こった？



給料上がるからぜひ入社してほしい！！みたいなこと言われるかと思いきやまさかの「今は君をもっと必要としている子たちが、待っているんじゃないかな」からの予定より随分早い強制帰還。

そっちが終わったらまた連絡するよとかなんとか言われたけどどういうこと？




今のお前に正社員は無理だからやめとけキャリア積めってことですかねあっ涙出るからやめとこ。




ちなみにスタッフリーダーに言ったらめっちゃ快く「あららそうだったの？見学お疲れ様！」って言われた。しかも今日は有給をくれるらしい。多分女神。





『いやもう…この番組が終わったら私は大人しくバイトライフに戻りますわ…』

WARNER「あはは、正社員の雇い先なんてすぐ見つかるよ」

『じゃあ私も一流振付師になります』

菅井「くだらないこと言ってないで早く休みなさい」

『ウィッス』





縁故採用無視して私採用させたの知ってるんですけどね〜！と心の中で言い満面の笑みを向けたら、一言「気持ち悪い」と言われました。マジ菅井先生辛辣。






そんなこんなでトレーナールームを出て、キャリーバッグを引きずりながら見慣れた廊下を歩く。

…結局帰ってきてしまったのか、私。




昼の暖かい風が吹き込む廊下に、カラカラカラ…というタイヤの擦れる音が響き渡った。




…ていうか、あんなに練習生と最後の別れ的な感じで電話までしたので気まずすぎて誰とも会いたくないんですがどうすればいいですかね。

瑠姫くんとかあの電話の様子だと会った瞬間息の根止められそうで怖いんだけど。





いっそのこと男装でもしようかな…なんて思いながら大ホールの前を通ると、「ほんまに無理！！」という声と共にドンっと勢いよく誰かとぶつかった。


突然のことにびっくりしながら顔を上げるとふわふわとした雰囲気の可愛らしい金髪女の子。





「あ、ごめんなさい…」

『……そ、その声』

「…って、え、Aちゃん！」

『川西くん！？』





バッチバチに可愛い女装をした川西くんが目を丸くして立っていた。おっとこれはどういう状況？？？

そして安定のフラグ回収の早さよ。






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