主人公は転職できないらしい【PRODUCE101JAPAN】

53 さすが海の男ですね ページ18

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ひとまず2人が帰った後の夜、スタッフリーダーに言われて強制的に有給を取らされました。3日間も。

迷惑かけちゃって申し訳ないな〜って思う反面、久しぶりのまとまった休みが嬉しすぎて一瞬で元気になった。




今日は医務室で寝てなさい、と医務室の先生に言われたので、開き直ってテレビでも見ようかな〜なんて医務室で呑気にしていたら、ガチャっと誰かが部屋に入ってきた。






『あ、安藤くん！？』





練習着を着ていて、タオルも持っているから練習終わりにすぐ来てくれた、のか…

元気そうな私を見るなりぱっと笑顔になる安藤くん。





安藤「Aちゃん、元気になったんだね！」

『本当にご迷惑をおかけしました！！！！！』

安藤「ちょちょちょ、待って待って、顔上げて！？」





私は慌ててベッドから立ち上がり、頭が取れるくらいの速度で頭を下げる。土下座をし始める勢いで。

そんな私を見て、安藤くんは焦ったように私の肩を支えて顔を上げさせた。





安藤「俺は全然大丈夫やけん、ほんとに気にしないで！」

『こんな重たいやつをお姫様抱っこなんて…』

安藤「全然重くないって！」





お世辞でもこう言ってくれる優しさ。マジ優男。



そして私をベッドに戻るように促してくれて私は適当にベッドに腰掛けた。

安藤くんは目線を合わせるように、心配そうな顔をしてしゃがみ込んだ。



いつもの凛々しい眉毛は下がっていて目も心なしかうるうるしていて、まるで子犬のような表情を向けられる。





安藤「むしろ俺、余計なお節介焼いちゃって、ごめん」

『いや、お節介なんて…』

安藤「でもね俺も奨くんも瑠姫も、ここにいる練習生はみんな心配なんだよ」

『…はい』

安藤「自分をもっと大切にしてほしい」

『…はい』

安藤「次こんなことあったら怒るからね俺」





私と目線を合わせたままそう言って注意してくれる。

こんなに迷惑かけたのに何があったのか探らないあたりいい男だなぁ安藤くん！！！多分詳細は瑠姫くんが説明したんだろうけど！！





『ほんとにもうバッチリです！！』

安藤「あはは、元気になって良かった」

『今から一緒に筋トレします！？』

安藤「寝てください…」





結局優しすぎる安藤くんは私が寝付くまでずっと話を聞いてくれた。

挙げ句の果てには眠くなってきた私の布団の上からぽんぽんして寝かしつけてくれたんだけど前世やっぱりお父さん？知ってた。






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