最低な人 5 ページ28
智サイド
？「…じゃあ俺がお前を殺してやる。」
その声とともに電話は切れた。怖い。あーだめだ。このまま戻ったらバレる。
？「…大野さん？」
声の方を向くと松潤がいた。
潤「大丈夫？顔、真っ青だよ？と、とりあえず座って！」
気づいたら立ち上がってたみたい。
潤「大丈夫…じゃないか。」
智「大丈夫だよ。」
なんとか絞り出した声はか細く震えていて、全く説得力がない。
潤「大丈夫じゃない。何があったの？」
智「…」
答えられない。答えられるはずがない。
潤「…そんなに、信用ない？」
智「え？」
潤「俺、1番年下だしさ。ほら、大野さん、俺に悩み事あんま言ってくれないし。」
智「それは…」
潤「20年一緒にいるんだよ？大丈夫じゃないことくらい顔見ただけでわかる。」
智「っ！！…ごめん。」
潤「何があったの？」
智「…今は言えないんだ。でもそれは！松潤のことを信用してないとか頼れないとかじゃなくて…俺のプライドの問題で…」
潤「プライド？」
智「…弟たちは俺が守る的な？」
潤「何それ！？初めて聞いたわ。」
そう言って笑う松潤。今、笑う雰囲気じゃなかっただろ！とちょっとツッコミを心の中で入れる。
潤「大野さんは充分守ってくれてるじゃん。」
智「まだ守れてない。」
潤「それで犯人からの電話隠してたの？」
智「そう…あ！」
しまったと思った時にはもう遅かった。
潤「やっぱ図星？」
智「っ！…まぁ。」
潤「なんで黙ってたの？」
智「…プライド」
潤「それ言っておけばいいと思ってるでしょ？」
智「うっ…」
潤「図星。」
今度はいたずらが成功したみたいに笑った。
潤「翔くんもグルでしょ？みんな知ってるよ。」
智「え？なんで！？」
潤「あー、やっぱりそうなんだ。」
智「ちょ！？」
潤「大野さんは引っかかりやすいからなぁ。」
あぁ、なんでだよ。なんでそんなに、悲しそうに笑うんだよ。
潤「俺たちがいることも忘れないでね？」
智「忘れてない。」
潤「なら良かった。どう？落ち着いた？」
そう聞かれて普通に話せてることに気づく。
潤「言いたくなった時に話してくれたらいいよ。待ってるから。」
やめて。そんな優しく笑わないで。
潤「行こっか？」
智「…ごめん。」
潤「ほんと厄介な兄さんだねー。」
そんなに優しい顔をしないでよ。俺だって顔を見たら大体わかるよ。不安なんでしょ？苦しいんでしょ？それなのにそんな優しく笑わないで。…やっぱり俺は最低だ。
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アイス(プロフ) - 紗菜さん» お返事遅くなってすいません！感想ありがとございます！これからも頑張ります！ (2020年9月18日 0時) (
レス) id: cafc8248aa (このIDを非表示/違反報告)
紗菜 - 更新待ってます！頑張ってください！ (2020年3月29日 20時) (レス) id: 2f4d1519c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華嵐 | 作成日時：2019年9月17日 20時
