94話 それぞれの思い ページ7
｢…この文字は、レティのもんで間違いないわ｣
手帳片手に淡々と告げたトントン書記長。混乱はそこには無く、むしろ納得したと言わんばかりのスッキリとした表情。
レティを見る目は鋭く、自身の目で見定めているようだった。
自分が今信じるべき事を。
｢トントンも、私を悪者にするの…？私の事、ずっと好きだったじゃん！｣
｢おん、好きやったよ｣
否定しなかったトントン書記長を見たレティは、大きく目を見開いて少しだけ嬉しそうにしていた。
状況分かってるのかな…
好きだった、と感情無く告げた書記長はレティを見て苛立たしげに俯いて言った。
｢…そうやって、人の気持ち分かっておきながら…ずっと遊んでてんな、お前｣
｢え…？｣
｢俺だけやないわ…こん中に何人がお前に弄ばれたんやろなぁ…
大先生も、シャオロンも、ショッピ君もシッマだってそうや。知っとったんやろ？俺らの好意に。
今考えたらすぐ分かる。良くも悪くも…俺ら全員に平等に接してた理由。
“選び放題”ってそういう事やんな？｣
手帳をレティに向けながら言う。言葉を詰まらせるレティに、軽蔑の目を向ける。
｢…まぁ、俺は…正直遊びでも良かったわ｣
明後日の方を向いて告げた大先生。タバコの煙を吐いて再び口を開く。
｢…遊びでも、話せるだけで嬉しかったし。楽しかってん。…ほかの女とはどこか違う…そう無理やり思い込ませてたんや。
…こうやって、なんも違わなかったけどな。…やっぱり、俺は人を見る目が無いなぁ｣
スっと目を細めて笑った大先生。
諦め、そんな表情。
｢…俺は、単純に笑顔に惚れたわ｣
次に口を開いたのは以外にもコネシマ隊長。
｢…正確には、6割の好意と4割の自己満足。…生い立ち的に、俺は…愛とかそう言うもんに恵まれんかった。だから、
俺は、アイツらとは違うって思いたかってんな。人を愛せる、人に愛される事が出来るって証明をしたかった。
そのために俺は、聖女を利用しようとした。
…結局中身は、空っぽやんな｣
終始無表情を貫いたコネシマ隊長には、冷血漢という言葉が似合うと思ってしまった。
彼はとっくに、振り切っているようだった。
次、お前やろ？
と、そうショッピに言っていた。
悲しげなショッピが、ゆっくりと口を開けた。
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あまね(プロフ) - イヤァァァァアすきいああ (10月28日 17時) (
レス) @page13 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
食パン - やばい 今まで長いものは飽きて最後まで見れなかったのにこれはめっちゃ気になって最後まで見れた！！こんな神作作ってくれてありがとうございます！！！ (8月22日 22時) (レス) id: 5f87212f07 (このIDを非表示/違反報告)
さむちゃ - 更新ほしいです(泣)時間がかかってでもいいので更新待ってます！(体調には気をつけてください) (8月15日 19時) (レス) @page13 id: 3351acd640 (このIDを非表示/違反報告)
ミーツ - めっちゃ好き…悪女のキチ具合にビビりましたが、所々にあるz.mさんとのイチャイチャが尊い…ﾁ.ﾉさんのもう1人の僕感もいい…もう更新はないのかな…(泣) (2023年3月29日 17時) (レス) @page13 id: 99599f2a1c (このIDを非表示/違反報告)
坪見 - 聖女任命式の⊂n君と95話の最後のζⅿさんが本当にかっこよくて好きです。更新お待ちしております。 (2023年3月17日 1時) (レス) @page8 id: 6aab2ccb93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彼岸桜＋α
| 作者ホームページ：http://uranai
作成日時：2020年10月3日 9時
