不思議な人 (ページ25)

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不思議な人が20人ページ25

...。

『よしっ...と』

下見は特に問題は無さそう。だな。

爆弾とか、セットされてない。

...。夜中も来なきゃな...

『まぁ、明日もいつも通りにするだけだから問題は無いな。』

...帰るか。

『.....。』

ｶﾀｯ

...！！

『だれ？』

後ろを振り向くと見覚えのあるニット帽が見えた。

何しに来たのだろうか。ライ...いや、

赤井『俺だ。覚えてるか？』

赤井秀一。

『...。えぇ。なんの真似かしら。私は組織の人間貴方はFBI捜査官。しかも死んだ事になってるのに...。ここに組織の人間が居たらどうするのさ』

まぁ、多分殺される前に奴は逃げるだろうけど。

赤井『俺の正体がバレてしまったからな。』

ｶﾁｬ

銃...。

沖矢昴=赤井秀一って事がバレたから殺すって所...？

『口止め？悪いけど言うつもりは無いけど。』

だって私には必要無いから。忠実な犬じゃないし。

赤井『違う。組織を抜けろ。お前はここに居るべき人間じゃない』

何言ってるんだ。こいつは...。

『馬鹿言え...。私はそんなつもりは無いよ。自分のためにここに居るんだ。』

そう、ここに居ないと自分を無くしてしまうから。

赤井『その、狙撃力はFBIに必要不可欠だ。自分を無くすのが怖いならここにこればいい。』

『却下。』

赤井『...そうか。また、来る。』

『二度と来るな。あ、あとこれ返すな。』

私は傘を赤井秀一に向かってぶん投げた。

ｶﾞｼｯ

赤井『...じゃあな。ローズ...いや、A』

『...。』

赤井秀一はやはり私から見て苦手だ。

ーー
『...。FBIねぇ...。』

考えもしなかったな。まぁ、別にいい。もう、光にはなれるわけがないから

...ここは私が私である為には私が必要不可欠。

私を作るため、居場所が必要で必死にもがいた末、私はここにありついた。

『...何考えてるんだろ。』

『...らしくねぇ...の。』

それにしても、

久々に人の気持ちを考えるのはとても疲れるな。

世の中の人はすごい。

下手なテストより難しい事なのに。

...そう言えば今日は有栖として忙しい日だな。

『さてと、行くか。有栖』

ーー