35. ryuto ページ35
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隼「 マジでわからんねんけど俺、どうしよ 」
龍「 これいっつも使ってるやつ、とか見たらわかるやろ 」
隼「 わからんっすよそんなん！龍友くんわかるんすか？ 」
龍「 …わかるよ、たぶん 」
隼「 多分、ってそれ 」
龍「 顔に塗ってるやつとか、足に塗ってるやつとか、あるやろ、ほらはよ選べ。はよ帰るぞ 」
ちょうど撮影スタジオから近かった、新宿伊勢丹。
の女性の化粧品売り場。
平日とはいえ、女性達で溢れるこんな場所にキャップを目深に被り、マスクで顔のほとんどを隠している若者ふたり。
どう見ても怪しいに違いない。
隼「 あっ、これ？っぽいかな？ 」
龍「 ほなそれにしとけ 」
隼「 多分これなんすよ 」
龍「 よし、じゃあそれにして金払え 」
隼「 はい 」
隼がすみません、と小さな声で店員さんに声をかけると、はい〜！と元気な声が帰ってくる。
隼「 これ、ください 」
店員「 かしこまりました！プレゼントでしょうか？ 」
隼「 …プレゼントで 」
店員「 かしこまりました。お包み致しますのでこちらで少々お待ちください 」
隼「 はい 」
僕の顔を見て、ニヤッと笑う。
隼の買い物が無事終わって、フラッとしていると目に入ったHERMES。
龍「 寄っていい？ 」
隼「 いいっすよ 」
いつもAがつけてるツイリーの香水。
隼「 Aちゃん？ 」
龍「 うん、日頃の感謝 」
これ、帰って渡したらどんな顔して喜んでくれるやろなぁ、とかそんなこと考えるだけで気分が上がる。
隼は化粧品の入った紙袋、僕は香水の入った紙袋を手に、マネージャーの車に戻った。
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作者名：ru_____ | 作成日時：2018年7月2日 4時
