犬＊２２５話＊ ページ36
ミドリと二人･･･どっちの言葉を信じるかって言われたら、間違いなく二人だ。
二人の言葉が真実なんだってちゃんと思えるし、信じられる。
････だけど･･･。
ランマルとケイジさんの間で揺れて、彼らを振り回していることは事実だ。
『(でも･･･どっちか選べって･･･それは、)』
どっちかを捨てろってことで。
それはつまり。
「ケイジと生きたいなら、今ここでランマルを見殺しにしなよ」
『っ････！そんなこと、』
「できるわけないって？じゃあランマルを助けて優勝を目指す？」
･･･私とランマルが優勝する。
そのためには他の人を殺さなくちゃいけない。
･････ケイジさんも。
「ねえ、A。どっちもなんて無理なんだよ。それは今までのゲームでよーく知ったでしょ？どっちかの命は捨てなきゃいけないんだ。そして、それは今だ」
「････A･････」
ランマルがか細く私の名前を呼ぶ。
やめて。呼ばないで。
それだけで私の心臓は締め付けられて苦しくなるから。
そんな･･･縋るような目で見ないで。
「さあ、選びなよ。ランマルを救うか、殺すか」
.
.
「救うに決まってるでしょう」
馬鹿なことを聞かないで、と凛々しい声が頭に響いた。
その声の主は････私が一番知っている。
『････恵梨香ちゃん････？』
恵梨香ちゃんは私でもミドリでもなく、ただ真っ直ぐランマルを見ていた。
「彼を見捨てるなんて選択肢、最初から無いわよ。長々とどうでもいい話をして･･･不愉快だわ」
「え、エリカ･･･お前、何で････」
「貴方まで馬鹿なことを聞くのね。私が貴方を救う理由なんて一つしかないでしょう？」
そこまで言った恵梨香ちゃんの視線は、やっと私に向けられた。
その瞳は強い意志を秘めていて･･･まるでサラちゃんみたいだった。
「Aが救いたいと思ってるからよ。それだけ」
「･････」
「私は貴方のことを仲間だなんて思ってないし、なんならAを泣かせたクソ野郎として殺してやりたいくらいだわ。････それでも。大事な大事な親友が、そんな貴方を命を懸けてでも助けたいと思っているのなら私はその手助けをしたい。それこそ、命を懸けてでもね」
『恵梨香･･･ちゃん････』
恵梨香ちゃんは泣きそうな私の顔を見て、ふっと笑った。
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にこみうどん - っっっはぁぁぁぁぁぁぁぁ！！！！！最高すぎるではないですか！どうしたらこんな最高な小説かけるんでしょう。最高ですね。更新頑張ってくださいね！ (6月17日 17時) (
レス) @page39 id: d8578c819c (このIDを非表示/違反報告)
暁月臨(プロフ) - この作品大好きです！！応援してます！頑張って下さい！！ (6月13日 1時) (レス) @page39 id: 59dc159e7e (このIDを非表示/違反報告)
空白(プロフ) - とても素晴らしい作品ですー！！是非とも最後見たいので更新待ってますｯｯ (2023年4月1日 3時) (レス) @page37 id: adc5e1c6e8 (このIDを非表示/違反報告)
雫。(プロフ) - ここまで一気見してきました！とても面白かったです！更新待ってます！ (2022年12月31日 22時) (レス) @page33 id: 221078456e (このIDを非表示/違反報告)
天弥(プロフ) - めっちゃ面白いです！無理しない程度に更新頑張ってください！ (2022年4月24日 16時) (レス) id: 6363332534 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みかづち
| 作成日時：2021年8月18日 16時
