また明日。《3》

♯110 ページ10

自惚れだよねぇ……
そう自覚してるけど、もし藤原さんにそういう気持ちが少しでもあるのなら、そこはちゃんとお断りしておかないと


藤原「もちろん、彼と別れたばかりですぐに次ってならないと思うから、それは分かってるつもり。ごめん、俺焦りすぎてる。でも会えなくなるのは嫌なんだよね。最初は友達として、仲良くして欲しいなって……いい大人が友達からっておかしいよね(苦笑)」


A「あまり無いかもしれないですね(笑)でも……はい、お友達なら(笑)…………って、藤原さん大丈夫ですか？私めっちゃ一般人ですよ？お友達とか、いいんですか？」


樹「友達にそんなの関係ある？(笑)」


A「藤原さんが無いなら大丈夫です(笑)」


樹「じゃあさ、友達なんだから、樹って呼んでよ」


A「いやー……流石にそれは……樹くんでいいですか？」


樹「いいよ。あとタメ語ね(笑)」


A「……うん(笑)」


樹「やっべ……今のめっちゃ可愛かった。本気で好きになりそ……(笑)」


A「からかわないでよ(笑)」


樹「本気だよ？ま、まずは友達ね(笑)」


真っ直ぐ私と向き合おうとしてくれる樹くん
今までこういう経験が無かったから、どう反応したらいいのか、どうリアクションするべきなのか、どの言葉を選べばいいのかが全然分からない
ん
尊人さんとの恋愛では、そんな事全く気にした事がなかった。と言うより、そんな会話が無かったんだと思う


今思うと、会えば身体を重ねて上辺だけの言葉で一喜一憂してた

あの時は本気の恋愛だって思ってたけど
違ったのかな


樹「次の休み、どこか行こうよ。結構先になっちゃいそうだけど。行きたい所考えといて(笑)｣


A「行きたい所？……本当にいいの？」


樹「またそれ言う(笑)もっと自信持ってよ。俺が誘ってんだから、悪いはずがないじゃん(笑)」


尊人さんと付き合うまでは本当に恋愛に無縁だったし、こんな風に誘われたりしなかったから、からかわれてるのかなって思ってしまう

♯111→←♯109 樹

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す