【夏油傑】初めまして、結婚して欲しい

33 hearts ページ33

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そのついさっき、傑からのメッセージを見て、




『体調は大丈夫かい』

『何か買っていこうか』




私は大丈夫、と返した。
と言っても、何時間も前にきた
メッセージだから遅くて申し訳ないけど。

私は傑が帰ってくる前に、
首に付けられたキスマークを
ファンデーションで隠した。

数日間は薄くなるまでこうするしかない。
メッセージを送ってから30分後ぐらいに
傑は帰ってきて、
いつものように彼は私に言う。




「ただいま、A」

「…おかえりなさい」




昨日のことなんて、なかったことみたいに。
でも今の私には昨日のことは些細なこと。
ずっと、罪悪感に私は追われている。


所謂、不倫というものをしたことを。




「悪いね、携帯見ていなくて
もう買ってしまっていたんだ」




彼は純粋に私を心配して
栄養ドリンクとくだものを買ってきた。
受け取るけれど、優しさが痛くて仕方ない。

ふと、彼はキッチンに目を向けて
私に問い掛けた。




「ところで、誰か来たのかい」

「え…？」




コップが二つあったからさ、と彼は言う。
動揺して言葉が返せない。
誤魔化せるかな、気付かれるかも。





「…さっきまでふらふらで洗い物出来なくて」

「……そっか。無理しなくていいよ。

私がやっておくから」





返事までの沈黙が、辛かった。




.作者
夏油傑に看病してもらったら逆に熱上がるか、爆速で元気になるかのどっちかだよなぁ

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