【夏油傑】初めまして、結婚して欲しい

4 hearts ページ4

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「ああ、そうだ」

「…？」



夏油さんは思い出したように、
ニッコリ笑いながら私に言う。



「彼氏とか、つくってもいいよ」

「はぁ…？何言って」



不倫していい前提の結婚なんて
聞いたことない。
そんなの結婚している、と言えるのだろうか。



「私と君の間に子どもをつくれば、
あとは何したっていい。てことだよ。

それとも、私じゃあ不満だったかな」

「いや不満ていうか。
夏油さん、可笑しいですよ」



少し困ったように夏油さんは笑っている。
と言っても、その笑顔は薄っぺらくて冷たい。



「可笑しい、なんて言われても。

私も好きで君と
結婚するわけじゃないからね」



さらっとそう言われてしまって、
別に元から好きだったわけでも
さっき好きになったわけでもないのに
何だかその言葉が

私にはすごく刺さった。



「着いたよ、」



いつの間にか目的地には着いていたらしく、
紳士的に夏油さんは
私の手を引いて車から降ろしてくれる。

目の前にあるのは高級マンション。



「今日から私たちはここで同棲」

「同、棲…」



はい、どうぞ。と
ペアのカードキーを手渡されて、
夏油さんはマンションに入っていく。

私は慌てて追い掛けた。



「ちょま、待ってください、夏油さん！」

「そうそう、どうせ結婚するんだ。
敬語じゃなくてもいいし、
傑って呼んでもいいからね」



エレベーターを待ちながら、
傑は多分私が堅苦しそうに
話しているのを気遣ってくれたらしい。



「じゃあ傑。
Aちゃんてオッサンみたいだから
呼び捨てで」

「オッサンかぁ、うん。
分かったよ。

A」




こうして、高校生活最後の夏は
終えたのだが、同棲生活が始まった。




.作者
この夏油傑の中身は親友に五条悟をもつ夏油傑です。
偽の方じゃないよ( ˇωˇ )(アニメ勢いたらすみません)

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