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2 hearts ページ2

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17歳、高校三年生。

弓道部に所属していた私は全国へ出場し、
準決勝で負けて
高校生活最後の夏を終えようとしていた私。


その帰路、
袴姿で泣き腫らした顔を
人混みの中に晒しながら
横断歩道で信号が青になるのを
ぼうっ、と待つ。


いつもは首が痛くなるほど
見ているスマホは
今は見る気も起きなくて、
仲間の慰めがうざったくて
どうしようもなかった。


ふと、私の目に付いた人がいた。
私と同じくスマホを見ずに
信号が変わるのを待っている
スーツ姿の男性。



何故か私のことを見ているように思えた。



青信号に変わった。

けど、私の足は動かなくて
後ろや横で信号待ちしていた人達は、
私を少し気にしながら
避けて横断歩道を渡る。


誰かが私の肩にぶつかった。
どこかですみません、という声が
聞こえたから、まあいっか、と思って
人混みの中をゆっくりと
横断歩道を渡り出した。



「Aちゃん、」



名前を呼ばれて、
手首を掴まれた。

男性の声だったから、
恐る恐る私は振り返った。

さっき横断歩道で見掛けた
あの男性だった。
いつの間にかすれ違っていたらしい。



「あの、なんで私の、…」

「良かった、合ってた」



いや誰だよ、と言いたかったけど
普通に怖くて言葉が出てこない。
横断歩道から歩道へと手を引かれて、
私と彼が向き合う。



「怖がらせてすまないね」

「ど、ちら様……ですか、?」



多分知り合いにはいない。
だって、私は女子高生だから大人の人と
関係なんて親戚ぐらいだし、
こんな人は見たことない。

彼はごそごそとスーツのポケットから
名刺と何かを取り出し、
私の手を壊れ物を扱うように取った。



「そういえば、言ってなかったね。
初めまして、私は夏油 傑。

Aちゃん、私と結婚して欲しい」

「は?」



私の薬指に
控えめにダイヤモンドが装飾された指輪が
はめられた。

はめられてしまった。


私は歩道のど真ん中であんぐりと口を開けて
指輪と夏油さんを何度も見る。

夏油さんは私の反応を
くすくすと笑っていた。


笑うな、原因はアンタだよ。




.作者
私は土下座してでも夏油傑について行きたい

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りな(プロフ) - 傑作品助かります…😭✨ (2022年1月19日 0時) (レス) @page50 id: eb1e650017 (このIDを非表示/違反報告)
歯磨き子 - キュンキュンしすぎて・・・ありがとうございます。想像したら興奮しすぎて鼻血出そう・・夏油傑様と結婚できる世界・・・・どこ・・・ (2021年3月31日 11時) (レス) id: 0d41b786f3 (このIDを非表示/違反報告)
一橋(プロフ) - 壬生桜さん» 最高ありがとうございます〜!!やっぱり夏油傑はいいですよね……幸せになられて良かったです笑 新婚生活ですか…!考えておきますね。 最後まで読んで下さりありがとうございました!!! (2021年3月2日 8時) (レス) id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
壬生桜(プロフ) - うぅぅ(T-T)最高でした。私も傑くんが最推しなので幸せ以外のなにものでもなかったです!もうめちゃくちゃ感動しました!新婚生活編期待しています!! (2021年3月1日 22時) (レス) id: fa982b1939 (このIDを非表示/違反報告)
一橋(プロフ) - いのさん» 泣き!!!???はい……!もちろんこれからも夏油傑作品を出していきます!愛していきます! 嬉しいです……最後まで読んで下さり本当にありがとうございました!!! (2021年3月1日 21時) (レス) id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:一橋(愛之助) x他1人 | 作成日時:2021年2月1日 8時

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