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Juri
背中を苦しそうに掴むきょもの手の感覚がまだ残っている。
だらり、と垂れた腕に涙で濡れた顔。
悲痛なほどに助けを求める声。
全部が鮮明に思い出されて心が苦しい。時は残酷にも進んでいて、出番まであと15分といったところだ。
ジ「お願いします、まだ待って下さい」
スタッフさんにはきょもの出演は中止だと言われたけど、慎太郎やジェシーが聞かなかった。必ず帰ってくるからと、今も反対し続けている。
今は、とにかく心配だった。マネージャーが付き添ったけど、連絡は未だに無い。
いつもの光景からは信じられないぐらいSixTONESの楽屋が静かだった。
『そろそろ移動お願いします』
慎「…そんな、まだきょもが、!」
北「、慎太郎」
…分かってる。だれも悪くないってことぐらい全員わかってる。
だから、悔しいんだ。
苦渋の決断を下し、5人での出演を決めようとした時だった。楽屋の外が慌ただしくガヤガヤと騒がしくなった。
『き、京本さん!?大丈夫なんですか、?』
楽屋の扉を開けて入ってきたのは、きょもだった。
京「ごめん、遅れた」
高「遅れた、って…大丈夫なのかよ」
京「全然大丈夫じゃない、正直立ってるのがやっと、歌も歌えるか分からない。…でも、出なきゃ。6人いての俺らだし、俺に出来るのは歌うことだから。」
真っ直ぐに見つめられた瞳に嘘はひとつもなかった。
京「絶対、やりきるから。
だから、俺を信じて」
「きょもが、俺たちのこと裏切ったことなんて一回もないじゃん。
でも、これだけは許して。音源、流そう。」
俺の判断には全員が頷いて、そのまま出番を迎えた。
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璃斗(プロフ) - 美桜さん» マイボードにてお返事しましたので拝見いただけると幸いです!! (2021年1月19日 21時) (レス) id: 18e89df471 (このIDを非表示/違反報告)
璃斗(プロフ) - 美桜さん» ご報告ありがとうございます。私自身インスタグラムの方では活動しておりません.......自分の目で確認したいのでもしよろしければマイボード(私のプロフから飛べるはずです…!)の方でアカウント等を教えていただくことは可能でしょうか? (2021年1月18日 10時) (レス) id: 18e89df471 (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - 所々変えてありますがほとんど同じ内容の作品を見かけたのでもし盗作だったらと報告させて頂きました。作者さんご本人がアップされている作品でしたら申し訳ありません。 (2021年1月17日 14時) (レス) id: d7589ab1a0 (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - お久しぶりです。作品終了からしばらく経ってしまった後で申し訳ないのですがInstagramの方でもこちらな作品を投稿なさっているのでしょうか?? (2021年1月17日 14時) (レス) id: d7589ab1a0 (このIDを非表示/違反報告)
璃斗(プロフ) - 美華さん» ありがとうございます…!そう言っていただけて嬉しいです…!!今後とも、よろしくお願いします(^-^) (2020年5月4日 22時) (レス) id: 18e89df471 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:璃斗 | 作成日時:2019年10月13日 12時