【文スト】私の兄はシスコンです。【芥川龍之介】

弐拾伍話−？？視点− ページ29

日本の組織との取り引きの為、わざわざ此処まで出向いたのはいいものの。




何も無い、平凡な日本。





俺の住んでいる所とは全く違う日本は、案外良いな。




？｢…ん？｣





ふと、隣を通り過ぎた女へ目をやる。





？｢…ｯ！！｣





よくその女を見ると、俺の娘に似ていた。





いや、そっくり過ぎる。





もし、あの女を手に入れて連れて帰れば、妻は喜ぶだろう。




＿＿＿娘が帰って来た、と。





？｢……よし。｣

？｢さっきからコロコロ表情が変わっているけど、何かあったの？｣

？｢あぁ。明日から忙しくなるぞ。｣




まずはあの女の身元を調べないとな。





…だが、あの女何処かで一度見たような。





ポートマフィアの…、いや、そんな訳無い。





あの女は、俺の娘に似ているのだからな。





待っていろ、愛しい妻よ。





必ず、娘を連れて帰るからな……。

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