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カエデの目が覚め、話も落ち着いた時、磯貝君が全員を代表して殺せんせーに過去について話すことを要求した。
殺せんせーは絆と信頼を失いたくないと、私達に真実を告げた。
「夏休みの南の島で、烏間先生がイリーナ先生をこう評価しました。"優れた殺し屋ほど万に通じる" …的を得た言葉だと思います。先生は教師をするのはこのE組が初めてです。にも関わらず、ほぼ全教科を滞りなく皆さんに教えることができた。それはなぜだと思いますか」
「…まさか」
「そう。2年前まで先生は…"死神"と呼ばれた殺し屋でした。それからもう一つ、放っておいても来年3月に先生は死にます。1人で死ぬか地球ごと死ぬか。暗殺によって変わる未来はそれだけです」
殺せんせーは人間であった頃の、殺し屋であった頃の秘められた過去を語り始めた。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
(回想・殺せんせー side)
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
そこそこ、いや、かなり有名な殺し屋だった。
劣悪なスラム街で生まれ、信じられるものは"殺せば人は死ぬ"という事実だけだった私には、殺し屋という道に進む他なかった。
幸い、あらゆる知識を飲み込む力量も、優れた運動能力もあったため、敵無しの人生になっていった。
そして、付いた通り名は "死神"。
私もその名に特に不満はなかった。
いや、通り名などに興味はなかったのだ。
本名もわからない私には、名前などあってないようなものだったからだ。
ある日、私はとある一家の大黒柱を暗殺した。
いつも通りに依頼を終えると、いつも通りではない世界が私を待っていた。
私を呼び止めたのは、妻でも、警察でもない、ただの少年だった。弟子入りを申し込んできた彼には、相当な才能があった。
今まで一人でいた私が、唯一弟子として育てた男だった。
私は、何度も、何年も、彼と仕事を共にした。
彼とすごしていく中で、私は彼に、望み通りの力を授けた。そして、忠誠心を植え付けるよう…絶対的な力の差も見せ付けてきた。利益と畏怖を存分に与えた。
私の弟子は、私の仕事のためによく役立った。
時に褒め、時に貶し、より一層彼の刃を磨いた。
完璧に見ていた。
…はずだった。
「さよなら先生。見えてなかったね、僕の顔」
私は唯一の教え子に裏切られたのだ。
捕らえられた先で、私は彼らに出会った。
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クラスペディア(プロフ) - とても面白いです！続き楽しみにしてます！ (2019年11月30日 12時) (
レス) id: 62ecb839ba (このIDを非表示/違反報告)
ヒヨコマメ(プロフ) - とっても面白いです！応援してます！！頑張ってください！！ (2019年8月6日 15時) (レス) id: e0e3b2ec8d (このIDを非表示/違反報告)
Liar.@旧雪の飴 - めちゃんこ好きです！！！これからも頑張ってください！！ (2019年7月15日 22時) (レス) id: 1ec8cf476f (このIDを非表示/違反報告)
朱桜よろん - こんなに素晴らしい作品を……ありがとうございます……！次に更新されるのを楽しみに待ってます！頑張ってください！ (2019年7月1日 18時) (レス) id: 04adea9d04 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - すごく面白くて好きです！更新されるのを毎日楽しみに待っています！ (2019年7月1日 17時) (レス) id: 14b092647b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜桃 | 作成日時：2019年6月10日 21時
