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待ち合わせ場所に着くと、私以外全員揃っていた。
「A！どこ行ってたの！？」
「ごめん、ちょっと急用でさ。それより…」
答えをはぐらかし、私はカエデの方を見た。
彼女からは先程の動揺が見られなかった。代わりに、画面越しで見た、殺意を含んだ目をしていた。
「茅野さん、その触手をこれ以上使うのは危険すぎます。今すぐ抜いて治療をしないと命にかかわる」
「え、何が？すこぶる快調だよ。ハッタリで動揺を狙うのやめてくれる？」
殺せんせーの呼びかけにも、渚の訴えにも彼女は動揺しなかった。彼女の姉に対する想いはとても大きいものだった。だからこそ、クラスの皆が殺せんせーを庇う姿勢が彼女を刺激した。
分かってる、痛いほどに分かっている。
殺せんせーがあぐりを殺す理由がないことを。
しかし、触手が思考を許さないのだ。
触手は彼女の復讐を遂行するためにある。
止まることを許さない。
復讐のために、触手は生きているのだ。
苛立ちが頂点に達した彼女は触手を燃やした。
「…うるさいね。部外者達は黙ってて。どんな弱点も欠点も磨き上げれば武器になる。そう教えてくれたのは先生だよ。体が熱くて仕方ないなら…もっともっと熱くして全部触手に集めればいい」
「だめ！カエデ！」
「うるさい！Aちゃんなんかに私の気持ちは分からない！あんたもこの怪物と一緒なんだから！」
そう言われて、何も言えなかった。その通りだ。
あぐりちゃんの死を知っていながら、私は助けれなかった。もっと足が速ければ。ちゃんと日にちを見ていれば、助けられたかもしれない命を。
カエデは殺せんせーと自身を囲んだ、炎のリングを作った。
「全身が敏感になってるの。今ならどんなスキでも見逃さない」
「やめろ茅野!! こんなの違う!! 僕も学習したんだよ!! 自分の身を犠牲にして殺したって…後には何も残らないって!!」
渚が、叫んだ。それでも、彼女は辞めなかった。
「自分を犠牲にするつもりなんてないよ、渚。ただコイツを殺すだけ。そうと決めたら一直線だから」
そう言ってカエデは殺せんせーへの攻撃を始めた。
カエデの表情を見る度に苦しくなる。彼女をあんな風にしたのは、私でもあるのだと、心の中の私が言う。
「ごめんなさい…」
呆然と眺める私の手を、誰かが引っ張った。
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クラスペディア(プロフ) - とても面白いです！続き楽しみにしてます！ (2019年11月30日 12時) (
レス) id: 62ecb839ba (このIDを非表示/違反報告)
ヒヨコマメ(プロフ) - とっても面白いです！応援してます！！頑張ってください！！ (2019年8月6日 15時) (レス) id: e0e3b2ec8d (このIDを非表示/違反報告)
Liar.@旧雪の飴 - めちゃんこ好きです！！！これからも頑張ってください！！ (2019年7月15日 22時) (レス) id: 1ec8cf476f (このIDを非表示/違反報告)
朱桜よろん - こんなに素晴らしい作品を……ありがとうございます……！次に更新されるのを楽しみに待ってます！頑張ってください！ (2019年7月1日 18時) (レス) id: 04adea9d04 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - すごく面白くて好きです！更新されるのを毎日楽しみに待っています！ (2019年7月1日 17時) (レス) id: 14b092647b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜桃 | 作成日時：2019年6月10日 21時
