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「...で、俺等が校舎修理すんのか」
あの後、理事長はすっきりした目をして去っていった。賭けに負けたとは言わなかったけれどE組を続けることを宣言してくれた。そういうとこ素直じゃないよね、あの人は。
「なんか嬉しそうだね、渡辺さん」
「そりゃね。こうしてカルマ君とあと半年を過ごせるんだもん。これ以上の幸せはないよ」
私は笑顔でそう答えた。何か言いかけた彼をさえぎって、陽菜乃が殺せんせーに話しかける声が耳に届いた。テストのご褒美の話だ。皆は作業をいったん止め、殺せんせーの方を向いた。
「実は先生、意外とパワーがないんです。スピードに特化しすぎて。特に静止状態だと...触手１本なら人間１人でも押さえられる」
その弱点を聞いて、私たちは全員で触手を押さえれば動きを止められるのだと理解した。さりげなく掴もうとするが、ぬるん、と腕をすり抜ける。
「それができたら最初から苦労してねーよ！！」
「ふーむ。ダメですかねえ」
「不可能なのわかってて教えただろ！！」
その場に全員ツッコミ怒声が響いた。
*****
E組存続決定から数週間、クラスにある知らせが舞い込んだ。
「演劇発表会かー…」
行事ごとに充実している椚ヶ丘の学年共通の楽しみの一つだ。まあ、例によってE組は別枠というか、酒の肴のような扱いなのだけれども。みんなの不満を聞いて、磯貝君がクラス委員での出来事を話してくれた。浅野君が私たちの実力を認めていたのだ。
「ライバルにクラス毎認められた気分はいかがですかな？」
「俺が浅野クンより下みたいな言い方しないでくれる？」
「ｳｯ...尊い...」
むすっとしたお顔にやられました。今なら昇天できます。
「はーい Aちゃん 戻ってこようねー。役決めするよ」
「あ、背景希望です」
「背景！？」
脚本担当に決まった狭間さんに背景役はいらないと言われ諦めるしかなくなったが、カルマ君と買い出しができるそうなので良しとします。
*****
「はい、皆。一応できたわよ，脚本」
執筆の早い狭間さんは一応と言いつつ完璧なものを持ってきた。
「人間の醜さが完璧に表現されたお話だね」
「あら、わかってくれるのね」
「うん。皆の食欲失せそう」
「ククッ、それはうれしいわね」
全員に闇が深いとツッコまれた狭間さんの脚本は少し変更を加えて採用された。
変更を訴えたのは言うまでもないが、殺せんせーだ。
「暗殺教室版 桃太郎(仮)」
本格的に始動だ
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クラスペディア(プロフ) - とても面白いです！続き楽しみにしてます！ (2019年11月30日 12時) (
レス) id: 62ecb839ba (このIDを非表示/違反報告)
ヒヨコマメ(プロフ) - とっても面白いです！応援してます！！頑張ってください！！ (2019年8月6日 15時) (レス) id: e0e3b2ec8d (このIDを非表示/違反報告)
Liar.@旧雪の飴 - めちゃんこ好きです！！！これからも頑張ってください！！ (2019年7月15日 22時) (レス) id: 1ec8cf476f (このIDを非表示/違反報告)
朱桜よろん - こんなに素晴らしい作品を……ありがとうございます……！次に更新されるのを楽しみに待ってます！頑張ってください！ (2019年7月1日 18時) (レス) id: 04adea9d04 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - すごく面白くて好きです！更新されるのを毎日楽しみに待っています！ (2019年7月1日 17時) (レス) id: 14b092647b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜桃 | 作成日時：2019年6月10日 21時
