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26話 ページ28

「う、うわぁ…大地みたい…」


「おいスガ、聞こえてるぞ」



そんな声を耳にはさみながらも、灰羽くんの勉強をひたすら見る。
ノルマは食事時間が終わるまで。



「リエーフ、お前それ終わるまで夜飯食うなよ
それぐらいしないと、お前は絶対やらない」



悪いね、中村さん。と言って夜久さんはいなくなってしまった。
音駒メンバーは早めにお風呂に入るみたいだ。

残ったのは、泣きべそを書きながらシャーペンを握る灰羽くんと、

ご飯を食べ切れていない孤爪くんだ。



「で、できましたぁ!!」


『どれどれ…うん、おっけー。
やっぱりやればできんじゃん。この調子でがんばー』


「飯!!飯食ってきます!!」



そう言って、お皿を受け取りに行った。
お腹グーグーならせてたからな。

悪いことしちゃったなぁ。



「王様と日向も、あれくらいやってもらわないと駄目なんじゃないの」


「うぐっ、うっせーぞ月島!!」



そんな声が聞こえて、思わず顔を向ける。
あれは、確か。



『あっ、孤爪くんの友達の…日向くんだ』


「ひぇっ!?は、はい!」


呟いただけなのに、わざわざこっちまで来てくれた。
小さくて可愛い。



「翔陽、赤点で来るの遅れたんでしょ」


「め、面目ない…」


「…中村に勉強教われば?
結構わかりやすいよ」


『えちょま、なんで君が勝手に決めてるんだい?
ん?』


「一人も二人も変わんないじゃん」


『灰羽くん一人で3人分はあるけども』



勉強、という単語を聞いて固まる日向くん。
あちゃー、だいぶ苦手みたいだ。

分かるわかる、私も受験生になる前は英語とか大嫌いだったもん。



『…はー、日向くん、今からお風呂まですることある?』


「…へっ?な、ないです!」


『じゃあ、音駒の部屋おいでよ。
灰羽くん、あとちょっとやるから興味があれば聞いてて』


「えっ!?ま、マジですか!?」


『あと孤爪くんがバレーについて教えてくれるよ』



そう言うと、遅れてきた人のもう一人が
ぎゅんっ、と首を回転させた。

えぇ、怖。

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小桜(プロフ) - 音駒編も面白かったです……! (2021年11月11日 21時) (レス) @page39 id: 8b4a915ba2 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - 面白かったです…! (2020年11月4日 23時) (レス) id: 92da2ec8b0 (このIDを非表示/違反報告)
小梅 - 面白い!更新頑張ってください!続き楽しみに待ってますw (2020年5月13日 1時) (レス) id: 309e6a70eb (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - 面白いです!!!更新待ってます!! (2020年4月22日 23時) (レス) id: e8e2407efe (このIDを非表示/違反報告)
蛍原(プロフ) - イチゴいちさん» コメントありがとうございます!可愛い研磨くんに癒やされちゃってください〜! (2020年4月15日 19時) (レス) id: 5ee87af96c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:蛍原 | 作成日時:2020年3月22日 17時

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