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泥水をすすってでも生きてやる! ページ3

ーー十三年前ーー

ドガッ!ガシャッンッ!
思いきり腹を蹴られ吹っ飛ばされる。くそっ…また負けた。
顔を上げると下卑た顔の大人が俺の懐から落ちた金を拾ってニヤニヤと笑って居た。
そして俺に向かって唾を吐いて笑い乍吐き捨てる。

「はは!手前には金なんか勿体ねぇんだよ!」

そして最後にもう一度と言う様に俺の顔面を蹴って何処かへ行ってしまった。
俺は頑張って力を入れて立ち上がろうとした瞬間とんでもない激痛が体を走った。

「がっ!あ!!」

ズシャアッと音を立てて地面に倒れ込む。
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
頭の中はそれだけで塗りつぶされる程の激痛が体を走った。
すると腹から何かが競り上がって来るのが分かり堪らず吐いた。

「うぇっえっぐぇぇげぼっごほっ」

まさかの血の塊が出てきたものだから皮肉な笑いが顔に浮かんだ。
はは、俺、此処で死ぬのかな?
糞みてぇな人生だったなぁ…なんも出来ないまま野垂れ死ぬなんてさ…
俺はそんな事を考えながらソッと目を閉じた。
血の気が引いてく。命が、俺が消えてく様な気がした。
あぁ、俺は誰にも知られないまま死んでいく。
そう思った瞬間俺の中で何かが切れた。

っざっけんなっ!

こんな所で死んでたまるか!

消えて俺の存在を無くしてたまるか!

「立てよ!この役立たずの足ぃ!」

そう俺は自分の足を叱責し肋骨と内蔵が痛むのも無視して立ち上がった。
ギラギラとした目で俺は吠えた。

「何を犠牲にしてもいい!俺が生きる為だ!例え溝底に落ちても泥水をすすってでも生きてやる!」

これが俺の生への執着の始まりだった。
そして俺はそう吠えてからついに激痛に堪えられなくなって意識を手放した。

胡散臭ぇ…→←プロフィール


【桐崎君にとっての周りの印象】

乱歩:唯一異能で一度自分の事を忘れた筈なのに覚えてくれた人物。推理だけで自分との関係を割り出した乱歩の事は本当に凄いと尊敬している。


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那戯田沢 亜須@グラブル中毒者(プロフ) - 倉の中の石さん» ありがとうございます!思惑通りに暗い過去と思って頂けてついガッツポーズを仕掛けました(笑)続編頑張りますね!! (2019年7月8日 0時) (レス) id: 480a6a9b45 (このIDを非表示/違反報告)
倉の中の石 - すごく面白いです。こんなに自然な暗い過去は久しぶりに見ました。続編も頑張ってください。 (2019年7月7日 17時) (レス) id: 873805d7e2 (このIDを非表示/違反報告)
那戯田沢 亜須@グラブル中毒者(プロフ) - 鶴さん» 読んで頂きありがとうございます!更新頑張りますね!! (2019年7月7日 14時) (レス) id: 480a6a9b45 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 初めて見たんですが、とっても面白いです!更新頑張ってください!応援しています! (2019年7月7日 14時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
那戯田沢 亜須@スマホ使用不可で低浮上中(プロフ) - 夜美さん» ありがとうございます!まだ推敲中ですががんばりますね!! (2019年7月5日 20時) (レス) id: a29dbc7b52 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:那戯田沢 亜須 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年4月19日 20時

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