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新たな一面 ページ26

「イルカショーやるらしいよ」









笑顔でそう言ってみれば冷めた顔が二つ並んでいる。

私の顔は一瞬で曇った。なんなんだコイツらはと。









「従順なのはいいけどやっぱ自分で調教してぇよなー」

「沖田君はなんの話、してんの。」

「ほら、従順過ぎるより反抗的な方が調...」







豆知識を語るように人差し指を天に向けて言う沖田の頭を土方君がいい音をさせて叩いた。

ひりひりする頭を抑えながら土方君を睨みつける沖田。

そんな二人を見て微笑ましいやら不安になるやら...安心できる時がない。







「イルカショー見んだろ、行くぞ」

「えっ、うん」








伸びをしながら土方君はイルカショーの入口に入って行った。

そのシルエットを眺めながら、おぉ...と声を上げる。









「ったく...しゃーねぇな。」









後頭部に手を組んで私を横目で見ながら沖田は並んで入って行った。

席につくとやはり私が真ん中である意味緊張するというか...。









「おっ、始まるぜ」









なんだ、土方君。

さっきまでめんどくさそうにしてたくせにちょっと目が輝いているではないか。

なにその見た目怖いのに動物好きなギャップって奴ですか。








「頭いいねぇ、イルカって...。羨ましい...」

「それは自分次第でさァ」

「なかなか痛いとこをつくな、沖田。」









そして暫くしてイルカが三頭同時に水面から可愛い顔を出し空高く飛び上がった。

客はみんな感嘆の声をあげながら興味津々でその様子を見る。

なんだかんだ沖田も楽しんでいるようにみえた。








「おい見ろよ!飛んだ...ぞ...」









自分がはしゃいでいることに気付いて土方君は暫くの間を設けてから、はっとした。

そして顔を逸らしてうつむいてしまった。髪の隙間から覗き見える耳が真っ赤だ。









(なんだ、かわいいところもあんじゃんか)









「うわー、土方キメー。」

「いやぁ、私満足です」

「テメェら...後で覚えとけよ...」









ぷるぷる顔の赤いまま、怒りに震える土方君なんてちっとも怖くなかった。

風向きなんて安定しない→←磁石のような二人



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百済(プロフ) - シナモンさん» 続編に突入させて頂きました!よければ読んでやってください…! (2018年3月24日 15時) (レス) id: fe9dde1d5a (このIDを非表示/違反報告)
シナモン - とっっっっても面白いです!更新待ってます! (2018年3月4日 18時) (レス) id: 65aef19a67 (このIDを非表示/違反報告)
百済(プロフ) - 紫蘭さん» ありがとうございます!コメントとても励みになります!!今土台を作っております!頑張ります… (2017年8月1日 16時) (レス) id: bb23ef3dbe (このIDを非表示/違反報告)
紫蘭(プロフ) - 凄く面白いです!次章も気になります!更新頑張って下さい!!応援してます!! (2017年5月19日 20時) (レス) id: 1847792d84 (このIDを非表示/違反報告)
百済(プロフ) - アルハさん» それは良かったです!! 少し多忙なので、それがひと段落ついたら第2章に進みたいと思っておりますので宜しくお願いしますm(_ _)m (2016年11月27日 22時) (レス) id: f608f6dd31 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:百済 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/54efcae0b51/  
作成日時:2015年5月3日 18時

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